約 3,634,247 件
https://w.atwiki.jp/ffwm/pages/149.html
ありす&バーサーカー◆HOMU.DM5Ns "彼"は、決してこの聖杯戦争には呼び出されない存在の筈だった。 個人的な願いが、ないわけでもない。"彼"にも積年の後悔、取り戻したいと思う存在がある。 だがそれが許されるものでないのは理解しているし、抱く望みがより上位の命令系統に塗り潰されてしまうものだという事も分かっていた。 戦う理由はあっても、そこに"彼"の意志は介在しないでいた。 それは"彼"が生み出された目的であり、本能であり、運命として始めから定められていたもの。 文明は壊さず、命だけを粉砕する。万物が抱く死滅願望の体現という設計思想。 その運命を、かつての"彼"は否定し、拒絶し、抗い続け。それでもなおも縛りは解けず、苦悩を刻み……。 多くの仲間からの力を借り受けて、最後には解き放たれる事が出来た。 ある一人の人間―――"彼"にとってはまぎれもなく―――との、永遠の離別を代償に。 地上(いま)の自分が生きている時代の視点よりも遥かな上。 次元を超えた座(ばしょ)で、"彼"は月に浮く揺り籠を俯瞰する。 聖杯戦争。 バトルロワイアル。 選ばれたただ一人を決める戦い。 運命を変えられるほどの報酬。 "彼"はかつて、それと酷似した争いに身を投じた数々の命の一つだった。 その世界には、不死の生命がいる。 生物には、その種の最初の一となった存在が必ずいる。 それらが生まれて初めて未来の扉は開かれ、無限の繰り返しの先にある繁栄を手にする。 参戦したのはそんな、地球にひしめく数多の種族の始祖。 始まりが故に終わりを持たない不死者たち。逆説的に種の代表という責務を背負った戦士。 自らの後に続く、未来の覇権を懸けて、太古の原種達は熾烈な生存競争を繰り広げた。 生き残った種族に与えられるのは、己が種の存続と繁栄。全ての命の取捨を自由にできる権利。 闘争の名をバトルファイト。 一万年後の地球を統べる事になる、ヒトという生命体が勝利者となった儀式だ。 "彼"が認識した聖杯戦争は、その闘争と酷く似通っている。 世界の垣根を超えても奪い合いは不変の法則なのか。胸に残された心に、棘の痛みが刺さる。 太古の神話の再編は、まさに原始の時代の理に立ち返った形で行われる。 競わせる。争わせる。殺し合わせる。 弱肉強食。表せばこの四文字に全てが集約されている。 過去から変わらない、物言わぬ野生の生命は知っている。 強き者。優秀な者。賢しき者。恐るべき者。弱き者。愚かな者。臆病者。 ただの要素(パラメーター)を比べるのみでは、種族の可能性は測れない。 熾烈な争奪と食らい合いの後に残るものは、個体の能力値に関わらず『生き延びること』に優れたものだと。 歴史の旅路に脈々と紡がれていく命の河。それを絶やさない事こそ生物の絶対の使命。 多くに分かれ自意識が固有化し、同胞と相争う人間達でさえ、そこにあるのは自分達を残すという純粋な思いだ。 本能と呼ばれる、生命体の第一義。 "彼"にはその、『生きる』という真っ当な機能が最初から欠けていた。 "彼"は、英雄でもなければ悪霊でもない。 かといって、何一つ業績のない無辜の民ですらもない。 "彼"は選ばれなかったもの。 残されなかったもの。許されないもの。呪われしもの。あってはいけないもの。 ……だが世界にとって必要なもの。 星という巨大な生命が枝分かれする選択肢の一つとして備えられた、滅びという名の機構(システム)。 "彼"は系統樹なき虚無(ゼロ)の不死者(アンデッド)。 秩序と混沌の輪廻を繋ぐ星の自浄作用。 それは矛盾でありながら、全ての生命が持つ最低限の権限。 "彼"が選ばれたならば星は「その時」が来たと判断し、全ての命を収穫して無に還す。 苦しみに喘ぐ事なく速やかに滅び去るのもまた命の生業。 真の自由とは生ではなく、死にこそあると、天の星々は理解している。 そんな"彼"が仮にも英霊の座に置かれているのは、規模こそ違えど、その在り方は神霊種と同様であるからだ。 不死であり生命の始祖である彼らは発生した時点で高位の存在だ。 こうして"彼"が外で眺めている今も、地上の自分は現実での穏やかな生活を過ごしているのだろう。 だから"彼"は、戦わない。 かつての友のように、己を封殺して世界を守り続ける。 何故ならば意味がない。例え勝利しても、"彼"に与えられる報酬ははない。 戦いの果てに"彼"がたった一人生き残るという事実。それそのものが破滅の引き金となる。 全ての種をリセットさせる滅びの現象。"彼"が何を望もうが望むまいが、それは恙なく実行される。 何せその為に生み出された。"彼"の在り方が、そのまま一つの願いとして成立してしまっている。 下手をすれば、多世界にまで及ぶ破滅が起こりかねない可能性も孕んでいる。 優勝すれば自動的に全人類、全生命を刈り取る死神の化身。 そんな無差別な破壊兵器を求めるマスターなどまず存在しまい。いたとしても、己は決して受け入れはしない。 この箱庭の中で行われる異端の聖杯戦争にも、"彼"が顕れる事は無い。 死神は眠り、破滅は訪れない。願いが永遠に叶わない事に"彼"は安堵し、微睡みの内に観測(しせん)を閉じようとして。 視界の片隅で、流されるように夢遊する影が目に入った。 "―――――――――――――――――――――" 何かを追いかけるように、あるいは何かに追われるようにあてもなく歩く一人の少女。 風に吹かれれば消えてしまうほど淡く、儚い姿だ。 これより殺し合いが始まろうとしている戦場にはあまりにそぐわない。 彼女に焦点を合わせた瞬間、次元を越えた境界での認識力は、少女の経歴を余すことなく伝えてきた。 赤く染まった空を舞う鉄の鳥。 黒焦げた家を踏み潰す鋼の馬。 ……無色の白い部屋で度重なって続く、実験(じごく)、実験(じごく)、実験(じごく)。 ただ、素質があるというだけで生かされ続ける。 利用されるだけ利用され、何の救いもなく、痛みだけの中で潰えてしまった人生。 体が息を止め、現実を追い出された精神は電脳に迷い込んだ。 彼女の物語は、とうに幕を閉じていた。 今見えている少女はただの夢。孤独に漂う、命の残滓に過ぎなかった。 そして今、少女はまた争いに巻き込まれようとしている。 戦う意思はおろか、戦うという行為自体も理解できていない幼い心で、凄惨な殺し合いに身を投じてしまっている。 人の悪意に解体された少女は、夢の中でさえも戦火と悪意から逃れられない。 それこそが、彼女が何よりも逃げたかったものなのに。 何故こんなにも彼女には救いがないのか。 この末路は、運が悪いだけのものだと認めてしまっていいのか。 そして気づいた自分は。このまま黙って終わりを見ているだけで―――それでいいのか? 数々の疑問と感情が生まれ、答えが出されるよりも速く。 "彼"は"俺"となり、何もない場を駆けだしていた。 これは許されない想いだ。 分かっている。俺では彼女は救えない。 この呪われた運命の体は勝ち残る事は許されず、帰る場所のない少女は残る魂を焼き尽くして消えるのが確定している。 運命を変える月に願うという最低限の救済すら、自分達には与えられない。 ならせめて。 最後まで、傍らにいよう。 もう二度と、誰にも看取られず一人きりで消えるような、悲しい終わりを迎えないように。 死神の忌み名を、その為に今こそ再び受け止めよう。あらゆる脅威から彼女を守り抜こう。 たとえ仮初でも、彼女の寂しさを埋め合わせる為に。 戦わなければ生き残れない世界だというのなら、その罪は俺が背負う。 甘い夢から覚め、砂糖菓子のような体が砕け散る時が来るまで。 彼女の手を取り、涙を流してくれるような友人を見つける。 そんな、小さな奇跡が起こるのを願いながら。 だから箱庭よ、俺を招け。彼女の許に連れていけ。 余分な権能(ちから)は捨ててやる。元から不要なものだ。 削ぎ落すだけ削ぎ落として、無理やりにでも規格に当てはめろ。 それが何を失う事になろうとも。手放してはいけないものだけが残りさえすれば構わない。 どれだけ厳しい罰が待ち受けようが足を止める理由にはならない。必ず勝ってみせる。 ■ ■ 運命と戦う事を、俺は決して恐れない。 ■ ■ 「……あら?」 突如として巻き起こった突風。 夜に星が落ちてきたと思えるほどの眩い閃光がスノーフィールドの一角を満たす。 マスターとして認識されてしまった少女の前に表れたサーヴァントは、恐怖の塊のような姿だった。 黒い全身に通う血は、怪物の証の緑色。 頭蓋骨をそのまま嵌め込んだような顔は、苦悶を食いしばった表情のまま固まっている。 それはまさしく死神(グリムリーパー)。目にした者に運命を告げる冥府の導き手。 人らしい理性など一欠けらも感じさせない、狂戦士のクラスに相応しい容貌だ。 「あなたはだあれ?ありすのお友達になってくれるの?」 そんな人ならざる異形を目にしてなお、マスターたる少女は怯えの様子を一切見せずに語りかけた。 スカートが大きく膨らんだ、白く甘いデザインのドレス。陶器のようにつややかな肌。 "ありす"という、名前だけが残った少女に、聖杯戦争に参加したという自覚はない。 ただ果てのない道を歩き回ってる途中で落ちていた『白紙のトランプ』を拾い上げて、気づけばこの街に辿り着いただけだ。 しかし自覚はなくとも少女はマスターであり、目の前のサーヴァントとは互いを認識する契約で繋がっている。 そこから拙く情報を取得した少女は、この怪物が自分に危害を加える者ではないと理解していた。 「…………」 怪物……バーサーカーは答えない。 その名の通り理性の喪失を対価に能力を底上げする基本スキルを持つサーヴァントは、対話の能力が失われている。 言わんとする事は理解できていても、実際に声を交わし合う事はこの二人には叶わない。 「そっか、お喋りできないのね。つまんないの。 それにしてもこわい顔。まるでジャバウォックみたい。それともバンダースナッチかな?」 少女はやや不満そうに頬を膨らませる。子供は言葉の並べ合いに楽しみを見出す年頃だ。 心が通じ合えば言葉は不要、などという合理的思考には動かされない。 「…………」 無言のバーサーカーは無言でありすに腕を差し出した。 棘だらけの凶器で出来た指には、束になった紙の札が握られている。 「……?これ、くれるの?ありがとう」 興味を惹かれた少女は無警戒に怪物の手を取って紙札を広げた。 五十二枚の色とりどりの絵札。一枚一枚に異なる模様が入っており見る目を飽きさせない。 どれも統一して、何かの生き物を象っているもののようだ。 「わあ、すてきなトランプ!おもしろい絵がいっぱいあるわ。 トランプ兵を操ってるあなたは、ひょっとして女王さま?」 娯楽、遊戯に飢えていた少女はすぐさま札遊びに夢中になった。 同じ絵柄を合わせたり、並べて役を組んだり。即興の遊戯に没頭する。 「あなたは、ありすといっしょに遊んでくれるのね?ありすのお友達をさがすのを手伝ってくれるのね?」 バーサーカーは何も反応せずに、遊ぶありすを不動のまま見下ろしている。 だがそれでもよかった。少なくとも今、自分は一人ではない。その事実だけで、少女は一時の幸福の中にいた。 スノーフィールドに入ってからもありすは孤独のままだった。 大勢の人達は自分の姿に気づきもせず、風のように通り過ぎるだけ。 他者がいる分、自分が疎外されてるという気持ちは強くなる。無意識に忘れようとしていた痛みの記憶を思い出してしまう。 既に不安の気持ちはない。言葉が通じ合わなくても、"彼"は自分を見て、一緒にいてくれているのだから。 「さっきね、あそこでいろんなひとたちが集まってたの。あたしだけじゃ不安だったけど、あなたがいればへっちゃらね。 あたしね、みんなでトランプ遊びがしたいな!みんなで兵隊をうばいあって、さいごにババ(ハズレ)を持ってたひとを引っこ抜くの! 楽しいわ、きっと。あなたもそう思うでしょ?」 少女は歌う。くるくると、狂狂と。 誰かと一緒に、時間を忘れるぐらいに遊び続ける、人生では手に入らなかった思い出。 夢に見た念願が、遂に叶うのだと喜んで。 ありすの遊びは断れない。頷けばかくれんぼ、横に振れば鬼ごっこに変わるだけ。 ネバーランドにオトナはいらない。エイエンのこどもの国から逃げ出そうとすれば、ハサミで首を切り落とされ、遊びに飽きたら棄てられてしまう。 蝶の羽を毟る気軽さで殺し合いに臨む。その実感は少女にない。彼女はただ、寂しさを埋めたくて遊びに誘うだけ。 子供とは、玩具の扱いに杜撰なのが昔から続くお決まりだ。 無邪気にはしゃいで駆けていく姿を、バーサーカーは黙して追う。 自意識を喪ったサーヴァントは、残った一心のみを果たすだけの機械に等しい。 ソレは自身のマスターを全ての害悪から退ける守護者。 他のマスターやサーヴァントを屠る死神。 殺し屋であり、怪物であり、災厄であり、正体不明であり、ジャバウォックであり、バンダースナッチであり、人である。 何者でもない怪物―――ジョーカーアンデッドは夜を往く。 少女の夢を、悪夢で終わらせない為に。 【出展】仮面ライダー剣 【CLASS】バーサーカー 【真名】ジョーカーアンデッド 【ステータス】 筋力A+ 耐久A+ 敏捷C+ 魔力D+ 幸運E+ 宝具D+ 【属性】 混沌・狂 【クラス別スキル】 狂化:A パラメーターをランクアップさせるが、理性の大半を奪われる。 ……皮肉にも、人の心を得たが故に「理性と引き替えに力を増幅する」狂化スキルの恩恵を得てしまっている。 【保有スキル】 原初の一:A アンデッド。星の集合意志(ガイア)が神代以前の原初に一体ずつ産み落とした、各生物種の始祖たる怪物。 最初の産声を上げた星の胤子たち。始まりが故に終わりを持たぬ不死存在。 あくまでサーヴァントのために劣化しているとはいえ、生命そのものを直接対象とした呪い・概念干渉を弾く高い頑強性を持つ。 HPが0になった際、必要な魔力が供給されていれば幸運判定で復活の機会を得ることができる。 また、自らの意志や令呪による強制・補助を以ってしても自害、及びそれに繋がる行為ができない。 無貌の切札:A ワイルド。 いかなる生物の系統樹でもないという、ジョーカーのみの特性。 特定の種族に適用する効果を一律無効化する。また自身の攻撃もそれらの効果に阻害される事がない。 Aランク相当の変化スキルも有しているが、狂化のため使用不能。 軍勢生成:― 眷属であるダークローチを生み出すスキル。 通常時にはまったく機能しない。 この能力が発動するのは、戦いの場で彼が最後の一人となった時。即ち、聖杯戦争の勝者となった場合のみである。 守護の誓約:D+ 最後に残ったヒトの心(スピリット)。 種族ではなく、愛する者の為の守護。理性が吹き飛んでもその誓いは破れない。 他者を守る際に防御値のプラス効果が働く。 このスキルの存在が、破壊者でしかないジョーカーをギリギリ英霊に留めさせている。 狂化の影響で現在はランクダウンしている。元の形に戻るとしたらそれは――― 【宝具】 『寂滅を廻せ、運命の死札(ジョーカーエンド・マンティス)』 ランク:D 種別:対生宝具 レンジ:1 最大捕捉:1人 命を刈り取る形をした手持ち式の鎌。 地球上の全生命を死滅させるという、ジョーカーの攻撃本能が結晶化したもの。 斬り付けた対象の、生物としての純粋度、完成度に応じて追加ダメージが加算される。追加分が一定値を超えると即死判定が働く。 対象外となるのは、地球上の生物でないもの、生物の版図を越えてしまったもの、そもそも生物でないもの。 (人外の魔物や機械系サーヴァント、高ランクの神性スキル保有者が対象となる) 本人の霊格が落ちているのと、ジョーカー本人がこの宝具を望まないため、ランクも下がっている。 本来のランクはEX。地球全土にまで殺害範囲が増大する。 生命を滅ぼしながら星を傷つける事の無い、星の自浄作用であり自壊衝動の一つ。 【weapon】 『寂滅を廻せ、運命の死札』 基本武器。手に持って斬りつける他ブーメランの要領で投げつける。 『ラウズカード』 五十二体の生物の始祖の不死者が封じられたカード。 今は主にありすの遊び道具として使われてる。というよりその為に無理やり持ち込んだ。 解析すれば魔術の代替えに使える……かもしれない。 【人物背景】 生物の生存本能が結集し、生き残った最後の一匹が地球上の生命を思いのままに操れる「万能の力」を手に入れられる戦い、バトルファイト。 全ての生物の始祖たる不死者―――アンデッドが集う中、ただ一体何者の始祖でもないイレギュラーな存在、それがジョーカーである。 始祖がいない、系統樹がいないこの個体がバトルファイトに勝ち残ると、生物を残す必要がないと受理され、地球の全生命が死滅する仕掛けが施されている。 ジョーカー自身もその本能に従い暴れ回り、唯一自力でアンデッドを封印できる能力があるため、全てのアンデッド、全ての生命体から忌み嫌われるべき存在である。 しかし、次代のバトルファイトが行われた現代で目覚めたジョーカーは、前回の勝利者として生き残っていたヒトの始祖、ヒューマンアンデッドを封印した際、 内部からその心に働きかけられることで自身の運命に疑問を持つ。 アンデッドとの戦いに巻き込まれ命を落とした男が、最後まで家族を思い自分に写真を託した事で疑問は更に表面化。 人間(ヒューマンアンデッド)の姿に擬態し、疑問の答えを得るため男の家族の許へと身を寄せることになる。 男の妻と娘、「仮面ライダー」という、アンデッドの力を使い人を護る戦士達。 多くの交流の中でジョーカーは人としての心を育んでいく。 だがどれだけ感情を取得してもその本質はアンデッド。それも愛する者さえ手にかける事になる最悪の死神。 苦悩し、多くの仲間の協力を受け運命に抗おうとするが、遂にジョーカーが最後のアンデッドとなり、世界の滅びが始まってしまう。 最大の友となった人間に自分を倒すよう願うジョーカー。友はしかし、それを拒絶する。 掴んだ選択は誰も失わない方法。自らもヒトとしての体を捨てアンデッドとなる事で、友を運命から救ったのだ。 ……ヒトの生と、永遠の孤独を代償にして。 不死であるアンデッドだが、生物の始祖という強大な神秘は発生した時点で英霊の座に登録されている。 このサーヴァントはそこから召喚に応じた存在であり、英霊の本体と分身のサーヴァントとの関係のようなもの。 現実の世界では、彼は今も人間として生き続けている。 【サーヴァントとしての願い】 孤独となった友を救いたいという願いはあるが、ジョーカーの存在意義である「命を刈り取る」という本能はそれを許さない。 優勝した瞬間、聖杯は生命絶滅という機能を真っ先に願いとして受理されてしまうからだ。 最悪、『白紙のトランプ』により接続された全地球の生物が死滅するという次元級の災厄も起こり得る可能性を秘めている。 ジョーカーもまたそれをよしとせず、ただ箱庭を傍観するのみでいた。 だが箱庭に迷い込んだ少女、ありすを見つけ、彼女を守るべく多くの無理を通してサーヴァントとして召喚される。 最たるものはバーサーカーのクラスになった事による、人の心の喪失だろう。これにより、人間としての姿と相川始の名は消失している。 月に来たアルクェイドや尾を切り離した玉藻の前を想像すると、どういう状態なのかが分かりやすいだろう。 奪われた理性、削られたヒトの心で願うのは、ありすの救済だ。 自分は決して勝ち残ってはいけないサーヴァントであり、ありすにもまた救われる術が、否、そもそも既に救えない「終わった命」だ。 聖杯戦争に参戦しながら、この組には優勝する望みがまったくない。 なら最後に消えるその瞬間まで、彼女の傍らに寄り添いその孤独を癒そう。 その思い出が涙に滲まぬように、彼女の望みを叶え続けよう。 砂糖菓子のように脆く儚いとしても、その最期に一筋の、暖かな光が差すことを信じて。 運命に勝つ。 それこそが、このサーヴァントの戦う意義である。 【基本戦術、方針、運用法】 バーサーカーらしく、その戦法は暴れ回るしかない。ありすの指示に従うか、ありすに危機が迫った時のみ行動する。 色々と制約がついて回ってるものの、その能力値は上級サーヴァントと遜色ない。 「無貌の切札」で概念系や干渉を限定する相手にも耐性があるため、正面切っての戦いではそうそう遅れを取らないだろう。 宝具は対純粋生物特化というべきで、相手によっては確殺もあり得る。大半が人間のマスターの方が危険。 マスターはマスターとしては規格外であるものの生存力という点では疑いなく最弱。攻めあぐねてるならそちらを狙うのもいい。 だがその戦法はこのサーヴァントに火に油を注ぐ行為。 一度でも狙いを向ければ、これ以上なく凄まじい形相でムッコロされること必至だろう。 【出展】Fate/EXTRA 【マスター】ありす(本名不明) 【参加方法】 電脳空間を彷徨っている最中に箱庭に辿り着いた。 あるいはデータ上の『白紙のトランプ』に触れていたのかもしれない。 【人物背景】 白と水色の衣装を身に纏った、八歳ほどの少女。イギリス出身。 第二次大戦末期に空襲で重傷を負い余命幾ばくもなかったが、その身に魔術回路があったことから実験体として無理やり延命させられる。 数年の後肉体は死亡するが、精神は繋げられたネットに残り続け、電脳空間という夢の世界に旅立つことになる。 命を奪う行為の重さも、殺し合いの残酷さも理解しないまま。 "知らない人たちがいっぱいあつまって、たのしそうだったから" という理由だけで、聖杯戦争に参加してしまう。 ありす自身、自分の状態については朧げながら理解しており、この夢が永遠でないことは分かっている。 【weapon】 なし 【能力・技能】 空間転移、固有結界級の魔術を複数長期に渡って展開できる規格外の魔力を汲み上げられる。 そのタネは、実体のないネットゴーストであるがゆえに肉体(脳)のリミッターが存在しないため。 だがそれは回路が焼き切れるまでエンジンを回せるといっているようなもの。いずれは魂が燃え尽きる運命である。 【マスターとしての願い】 なし。強いて言うのなら、友達を作って遊びたい。 【令呪】 ハートとカマキリ(全身と両の鎌)で三分割された形。 ラウズカード「チェンジマンティス(ハートのカテゴリーエース)」を想像すると分かりやすい。 【方針】 ジャバウォック(バーサーカー)をお供にして友達探しの探検。見つけた人と一緒に遊びたい。 鬼ごっこ、隠れんぼ、ババ抜き、遊びの種類は無限に尽きない。永遠に終わらない。 余談だが、『鏡』『モンスター』の点から龍騎系ライダーとも相性がいい。 第十三階位(カテゴリーキング) 2000の技を持つ男たち 投下順 番外位(エキストラ・ジョーカー):レクス・ゴドウィン&セイバー 時系列順 GAME START ありす OP2:オープニング バーサーカー(ジョーカーアンデッド)
https://w.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/2643.html
登録日:2010/07/25(日) 18 16 33 更新日:2024/06/23 Sun 16 44 08 所要時間:約 6 分で読めます ▽タグ一覧 DX大将軍 EXTELLA EXTRA FGO Fate GO TYPE-MOON りょ、呂○だー! サイボーグ サーヴァント ネタバレ注意 バーサーカー 一騎当千 安井邦彦 改造人間 武人 狂戦士 玉龍 馬 Fate/EXTRAの登場人物。 ◆アルクェイド・ブリュンスタッド 声:柚木涼香 TYPE-MOON制作の同人ゲーム『月姫』のメインヒロイン。 本作では主人公の四回戦の対戦相手である臥藤門司のサーヴァントとして登場。 詳しくは項目を参照されたし。 ◆鎧に身を包んだ東洋系の武人 声:安井邦彦 真名:呂布奉先 身長:225㎝/体重:153kg 属性:混沌・悪 イメージカラー:赤銅 特技:裏切り 好きなもの:裏切り、武芸百般/嫌いなもの:裏切り、包囲網 天敵:妻 マスター:ラニ=Ⅷ パラメータ 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 A+ A+ B+ C+ C+ A 【技能】 ◆バーサーカー化:A パラメーターをランクアップさせる代償に理性の大半を奪われる。 マスターと意識を同一させている。そのため、より機械的なサーヴァントとなっている。 尚、マテリアルには「狂化 A」と記載されており、「狂化」と同一のスキルとして扱われている。 ◆勇猛:B 威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。格闘ダメージを向上させる効果もある(但しバーサーカー化の為、無効になっている)。 ◆反骨の相:B 一つの場所に留まらず、また、一つの主君を抱かぬ気性。自身は王の器ではなく、また、自らの王を見つける事のできない放浪の星。 本来は同ランクの「カリスマ」を無効化するが、彼の場合はバーサーカー化によって無効化している。 ◆乱世の梟雄 A 暴れん坊将軍。 【宝具】 『軍神五兵(ゴッドフォース)』 【スキル技】 『必中無弓(ゆみ、きそうかちなし)』 『絶武無双(ほこ、まじえるにあたわず)』 『赤兔無尽(せきと、いまだしなず)』 ラニと契約したサーヴァント。 ランサー、アーチャー、ライダー、バーサーカー、アサシン、の五つのクラス適正を持つ陸上要塞。 真名はかの有名な武人のゴキブ…呂布奉先で、遠坂凛のランサー(Fate)と対戦し、大量殲滅能力なら彼を上回ると称される。 ランサーと互角に闘うもマスターの判断能力の差から僅かに押され始める。 バーサーカー化は制御は容易になるものの、逆に言えばマスターの判断で戦闘の全てを担わなければならない。 本来優れた戦士であるサーヴァントの状況判断能力に一切頼れないという点では大きなハンデになってしまうが、それが如実に現れた。 ラニルートでは発動した自爆装置の爆発からラニを庇い、武人らしい穏やかな顔をしながら死亡した。 ただし、ラニを庇ったのは、彼女に生前愛した妻の面影を見ていたから。 彼女に限り反骨の相も別クラスでも影響しないだろうが、別のマスターの場合はその限りではない。 マスター自身が『カリスマ B』以上に相当するカリスマ性をもっていない限り、裏切りの芽を摘むのは難しい。 つまり、人として最高のカリスマを持たない限り、彼の制御は不可能という事である。 強力な武将だが大した活躍の場を与えられず退場となってしまった。ラニェ… しかし凛ルートにおいてはラニ共々復活し、強大な敵として立ちはだかる。 当初は主人公と戦う事に迷っていたラニによって、アリーナ外から強力な攻撃を仕掛けるという戦法を取る事もあった。 なおアーチャーは半人半機の為、ゲイ・ボルクは効き目が薄いと評しており、またラニの戦闘時の台詞から、おそらくサイボーグだと思われる。 構想では赤兎馬を召喚して変形合体して人馬形態とかを登場させようとしていたらしい。はっちゃけすぎである。 等と言っていたら、FGOで馬自体が人馬ライダーにして自称呂布と化した。 なお、制作者によるとバーサーカーとして登場したのはランサー、ライダーのクラスだと強すぎると思ったからで バーサーカーのクラスではやはり本領発揮は出来てない模様。ヘラクレスといいアルクェイドといい、つくづくデメリットの多いクラスである。 また、ラニ自身が様々な手段で正体を隠していた為、最初はコイツとマスターの正体を探るハメになる。 ラニは掲示板の自分の名前を消す他、予選時の人形にバーサーカーの能力をコピーして使役していた。 しかし、コピーであるはずの人形がバカ強く、凛から対バーサーカー用の強化魔術を与えられてようやく打ち破るレベル。 本体と普通に渡り合っていたクー・フーリンも同種の魔術付与を施されていた可能性がある。 結局主人公は正体を掴みきれなかったが、直接ラニと戦った凛がその正体に気付き、正体のヒントを主人公に与えた。 まぁぶっちゃけ見た目で分か(ry ◆宝具 『軍神五兵(ゴッドフォース)』 ランク:A 種別:対人、対軍、対城宝具。 レンジ:1~40。 最大補足:50人 呂布が生前用いたと言われる方天画戟の真名。ただし、実際には呂布が活躍した時代にはまだ存在していない。 中国の古い軍神・蚩尤(シュウ)が六本の腕に異なる武器を持っていたことから、超軍師・陳宮が考案した人工宝具。 突っ込み所が色々あるが、軍神をモチーフとしたためかランクはAと高め。 矛や砲(弓)を含め計六形態に変化し、それに応じて規模も変動する(鋼金暗k…いや、なんでもない)。 最早呂布一人で6人分の宝具を振り回してるに等しいとも評される、無双という言葉が似つかわしい宝具である。 ただし、バーサーカー化の影響下では矛と砲の二形態しか扱えない。 使用方法は、矛で切断、突き、打撃、薙ぎ、払いの5撃を放ち、砲に変形させて矢を放つ。 ゲーム的には、ガードしないとほぼ確実に即死する筋力ダメージを与える。 各行動名の単調さと裏腹に、なかなかとんでもない解説がされている。 矛だけでも「あらゆる物理防御を無効化ないし切断して破壊する」大ダメージ攻撃。 刺突と薙ぎは、それぞれ縦横の列の複数人の敵を貫通して大ダメージを与える。 打撃や払いは「敵の攻撃を受け止めて返す」や「物理攻撃を弾いてダメージを与える」カウンターの性質を持っている。 ……EXTRAの仕様でなければ、主人公のサーヴァント達がこれに接近戦を挑んで勝つ姿を思い描くのは相当難しい。 上記の通り、本来は呂布の生きていた時代には存在しなかった武器なのだが、開発者の陳宮曰く「時代を先駆けてこっそり開発しちゃいました」との事。 さらに夏王朝時代の道具が持つ「持ち手の魔力を利用して稼働する」の特性により、当時から全身に雷の魔力を漲らせていた呂布にしか使いこなせない魔道具としての側面も持つ。 そして、これを開発する際に出来た副産物(魔力増幅装置)に目をつけた陳宮は、魔術回路を持つ存在に突き刺す事で魔力をオーバーロードさせて「生きた爆弾」に変えてしまう宝具『掎角一陣』を考案した。 ラニ「万物は融解し、魂の純度はクオリアの地平に降りる。トゥインクトゥラ・トリスメギストス!主砲―――放て!!!」 …ちなみに、ラニのこの詠唱は、キャスター曰く特に意味がないらしい。…ポエム? 尚、アーチャーを自身のサーヴァントにした場合、自身にとって二度目となる巨人のサーヴァント戦にやや感慨深げな呟きを漏らす。 ……尚、前日にお弁当イベントがある割に、ラニ共々割りとあっさり消えた。 逆に哀愁の残る消え方である。 ◇EXTELLA◇ 玉藻の前陣営のサーヴァントとして登場。 ダメ元で誘ってみたらあっさり了承され、タマモちゃん大喜び。その事からカルナを差し置いて「我が陣営の中で最も忠義厚き者」とか言われている。決して嫌味ではない。マジである。 が、当然内心ではタマモの首を狙っており、いつ裏切ってやろうかとタイミングを計っている。 本人も別に隠す気は無いのか、その咆哮を意訳するとほぼ全てタマモへの敵意という有様だが、言葉が通じないため気合い十分だという意気込みの表れだと思われている。 ちなみにメドゥーサとカルナには言葉が通じているようだが、放っておかれている。 大敵と戦うのも大好きなので、とりあえず狐狩りよりも敵勢力との戦いを優先させていたものの、 サブストーリーでは目ぼしい敵がいなくなったため、とうとうタマモの首を取ろうとする。しかし 「自分達は国作りはとんと下手だからデカくさせてから乗っ取ってやろう(意訳)」 という陳宮からの提案によってひとまず矛を収める事にした。ちなみに、陳宮からは無敵ロボとか呼ばれている。 その後、色々あってタマモは女王の座を放棄してしまったため、裏切る機会を失い、なんだか寂しそうに去っていったとかなんとか。 ちなみに呂布ストーリーで登場した陳宮の容姿はラニにそっくりだったりする。 クリア後に入手できるコスチュームは「DX大将軍」。他のキャラと毛色が違い、思いっきりロボと化す。 ゲームにおける彼の性能は…ぶっちゃけ使いづらい。NPCだと強キャラ扱いなのに。 まずこのゲーム、雑魚の攻撃で容易に怯んでしまう。さらに、飛行・投擲・弓タイプの敵がほいほい状態異常付きの攻撃を叩き込んでくるため、速やかに蹴散らしたいゲームデザインとなっている。 つまり求められるのは、少ない隙・広い攻撃範囲・短い硬直時間・主力技の手軽さなどである。 当の無敵ロボ大将軍はというと、ステータス自体は高く遠距離攻撃こそあれど、全体的に動作が鈍重。 頼みの綱のダッシュ強攻撃すらもっさりなので、リーチの長いサーヴァントに突っ返されやすい。あと、足も遅い。 やはり、攻撃を受けて怯むようなゲームシステムにはバーサーカーは不似合いなのかもしれない。 ついでに、3ステージ目はクラゲプラント大量発生&強化アルテラが大暴れ、ついでにボスは中距離攻撃撃ちまくりのギルガメッシュという面倒且つ相性の悪いステージである。 ◇EXTELLA LINK◇ 他のバーサーカーともどもそろって敵勢力に堕ちた。まあ、色々な意味で仕方ない。 なお、本作ではなぜ主人公には逆らわず大人しく言うことを聞いているかが判明。 どうやら、主ではなく軍師として認識しているらしく、つまり同僚であり反逆の対象ではないのである。意外とチョロいな、こいつ。 戦闘時のスペックは、射程の長いアクティブスキルや攻撃速度を上げるバフスキルなどが追加されたことで、前作のような扱いづらさはない。 バーサーカーらしく、思う存分暴れてやろう。 敵として現れた時は、大抵強化されたりで相変わらず秘密兵器みたいな扱い。 そして、気になるセカンドコスチュームは「機動武神 呂布」…シナンジュだ、これ。 もはや呂布の面影は頭部の触覚しかない。 まあ、赤いけどさ。裏切りイメージから行くとサザビーの方が適役な気もするが、地味すぎるのか? 或いは、トールギスなら別の意味で話題になっていただろう。 ◇Fate/Grand Order◇ 初期実装組のサーヴァントとして、☆3のバーサーカーとして登場。 恒常排出キャラのため、フレガチャでも入手可能。 イラストはワダアルコ氏が担当。CVは原作と同じく安井邦彦氏。ヘラクレス仕様なのであまり意味がない気も ストーリーでは、第1部第二章である「永世狂気帝国 セプテム」にて、味方側のサーヴァントとして登場。 ブーディカと共にローマ軍と戦う兵士の一人となって活躍している。 イベントでは、『星の三蔵ちゃん、天竺に行く』では、白龍馬(馬)役で登場。 「いやそこは赤兎馬じゃねぇの」と感じたマスターも多いことだろう。 後にその赤兎馬はとんでもないUMAとなって実装されてしまうことになるのだが・・・。 ユニット性能としては、初期鯖ながら☆3トップクラスを誇る驚異的なATKが特徴。 第2部で登場したサリエリに抜かれるまでは堂々の1位を誇り、2021年9月現在でも2位に君臨し続けている。 反面、HPは下から数えたほうが早いくらいに低いが、もともと耐久にあまり期待できないバーサーカークラスのため、そこまで気にはならないだろう。 カード構成はA1枚、Q1枚、B3枚の典型的なバーサーカー型。 所持スキルは、 3ターンの間自身の攻撃力と精神異常耐性をアップする「勇猛(B)」、 3ターンの間自身の防御力を上げる代わりに、攻撃強化成功率を下げる「反骨の相(B)」があり、 強化クエストをクリアすることで、 1ターンの間自身の宝具威力とスター集中度を上げる代わりに、味方全体の防御力を下げる「乱世の梟雄(A)が解放される。 宝具はもちろん「軍神五兵」。 効果は「敵単体に超強力な防御無視攻撃+確率でスタン状態を付与(1T)」のバスター宝具。 実装当初は、宝具演出が謎のビームが画面上を横切っていくだけのなんとも言えないクオリティだったが、2019年にモーションリニューアルが加えられた結果、「EXTRA LINK」準拠の弓からビームに変化。画面を横切っていく攻撃のわりに単体宝具。 また、アタックモーションも原作の「軍神五兵」準拠となっており、バリエーション豊かになっている。 もちろん呂布ビームも採用。 さらに、EXTRAアタックが二種類存在し、一つは敵の頭上から突き刺しそのまま爆発して敵を巻き込む。 もう一つは鎧にある顔の装飾が口を開き、そこから強力な呂布ビーム光線を発射する。 EXTRAアタックが二種類あるのは☆3では初。 「乱世の梟雄」が解放されたことで、宝具ぶっぱからのクリアタッカーとしても活躍の場を増やしてきている将軍だが、「反骨の相」のデメリットが痛く、サポートする際はスキル発動のタイミングに注意。 また、バーサーカー故の悲しい性か、NP効率も頗る悪いので、使う際はカレスコ等のNPチャージ礼装は必須。 後に、2部5章アトランティス追加に伴って実装された陳宮との相性は抜群(というより、陳宮自体が呂布のサポート特化を意識したスキル持ちのサーヴァントとなっている)。 全てのバフを満遍なく活用すれば、☆3ながら高火力のボスキラーとして十分な活躍を見せてくれる。 追記・修正はロボに軍師と認識されてからお願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 好きなもの 嫌いなもの 特技に全て裏切りが入っている 呂布ェ… -- 名無しさん (2013-08-24 12 30 02) 自分は散々裏切ってるのに他人の裏切りは許さないって事か -- 名無しさん (2013-08-24 13 02 54) ギルガメッシュの慢心ぐらい裏切りが板についてそう -- 名無しさん (2013-08-25 14 51 17) 多少弱体化してもバーサーカー化して裏切りの目を詰むのが正しい運用と公式で言われてしまった・・まあ、呂布だから仕方ない。 -- 名無しさん (2013-08-25 16 44 15) ふと思ったんだが、鯖に裏切られない様に最初に令呪を使うって発想はどうなんだ? -- 名無しさん (2013-08-25 17 01 19) ↑令呪は長期的かつ曖昧な命令内容だと効果が薄まる。だから令呪の束縛によって能力が下がった呂布に裏切られて終わる -- 名無しさん (2013-08-25 17 07 26) ↑サンクス、そうだったのか。何でかなと疑問だったから助かった -- 名無しさん (2013-08-25 17 16 57) キャスターのバッドエンドみたいに セイバーの意識奪うレベルで令呪を使えば或いは・・・ -- 名無しさん (2013-09-17 16 58 27) 純朴な美少女を与えれば…、董卓さんがそれで裏切られてましたね -- 名無しさん (2013-09-17 18 48 31) 同じ呂布ロボットでも呂布トールギスみたいな闘い第一の呂布ならなあ…… -- 名無しさん (2013-09-17 18 57 30) さすが呂布、対城宝具持ちか -- 名無しさん (2014-01-13 18 42 11) 陳宮が超軍師扱いされるなら、他の三国志軍師どうなっちゃうんだろうね・・・ -- 名無しさん (2014-02-11 21 42 27) 呂布でこれなら項羽とか山田、朱重八はどうなってしまうのだろうw -- 名無しさん (2014-02-23 19 52 04) 大軍を一人で戦い抜いた兄貴より 殲滅能力上ってやべー -- 名無しさん (2014-03-20 16 37 56) ゴッドフォースの最大捕捉は1~50じゃなかった? -- 名無しさん (2014-03-20 16 56 12) 項羽なら筋力EXくらいありそうだが、虞美人草という弱点があるからそこを付かれて負けそうだな -- 名無しさん (2014-05-24 20 24 29) 呂布を御しえるレベルのカリスマを持つセイバーさんはやっぱりすごい王なんだなあと思いました -- 名無しさん (2014-06-25 02 01 38) ↑同ランクのカリスマを無効化だから、同じBランクのセイバーのカリスマは無効化されるんじゃないの? -- 名無しさん (2014-06-25 02 11 14) 人の持ち得る最高の人望(A)か呪い(A+)じゃなきゃ御せないって呂布やべえな -- 名無しさん (2014-07-04 14 56 18) コイツに裏切られた奴らは全員カリスマB以下確定なんだよな 中華でもカリスマAは限られているのか -- 名無しさん (2014-07-04 15 42 14) とりあえず征服王なら奴も従うのか -- 名無しさん (2014-07-22 22 52 31) 質問 呂布の+は瞬間的に倍になるという事ですか? それとも常に倍の状態なのですか? -- 名無しさん (2014-09-06 18 36 55) +は全部瞬間的な倍化を意味する。ムーンセルじゃどうかは知らんが多分同じだろう -- 名無しさん (2014-09-06 20 04 32) じゃあ狂化によって+がついても瞬間的な倍加でしかないと バーサーカーとか本当に意味ないな -- 名無しさん (2014-09-06 21 24 06) ↑勘違いしてるかもだから一応言っとくけど、狂化はワンランクアップで+がつくわけじゃないぞ -- 名無しさん (2014-09-06 22 05 32) ヴラド三世の場合、「『護国の鬼将』は狂化A相当のボーナス効果」「『護国の鬼将』+知名度補正最大=ステ1.67倍化」という設定があるから、狂化Aだと漏れなく+がついてステが実質2倍化、なんて便利なものではない -- 名無しさん (2014-09-06 22 15 58) いきなりだけど呂布って理性あってもラニを裏切らないと思うんだけど -- 名無しさん (2014-09-07 14 01 46) 九尾はA級サーヴァントの387万体の強さって情報世界で再現されてるからじゃないの? -- 名無しさん (2014-09-23 20 30 28) ↑ 平安期の大化生に修行して戻っただけで、厳密には太陽神とは別物 -- 名無しさん (2014-09-23 20 55 38) ↑×2 ついでに書けば、EXTRA material曰く「情報世界においても、アルクは、自分の27万倍の強さで空想具現化も使える最高位精霊種に対し、能力を1/6にする空想具現化で自分の4.5万倍の強さに抑えることで、極低確率ながら勝機を作れるのだ」という、日本語でおk状態になってるから突っ込みが入る、という話よ -- 名無しさん (2014-09-23 21 00 59) じゃあ情報世界とか関係なくあの強さなの? -- 名無しさん (2014-09-24 17 24 07) ↑ って言うか、「月の情報世界も結局動力源はマナ」とか言う設定からしても、「情報世界か否かじゃなく、厳密にはマやエーテルナが潤沢な時代か否か」が肝。英霊にしても、神代に生きてた奴は現代とは比較にならないくらいに生きてた頃は強かった。なんて設定と結局は一緒 -- 名無しさん (2014-09-24 22 40 01) 結局マナとかの違いでしかなかったのか -- 名無しさん (2014-09-25 19 02 39) 曹操、劉備辺りはカリスマA持ってそう -- 名無しさん (2014-11-10 18 36 53) 劉備を裏切ってるところを見る限りカリスマはBなんじゃない?曹操は知らん -- 名無しさん (2014-11-10 18 43 00) ↑カリスマ持ちがバンバン出てるから説得力無いがアレ一応レアなスキル扱いだからな? 金ぴかのはAで魅了レベルってあったし一国の王は大抵Bで十分なんだろう -- 名無しさん (2015-01-11 17 39 07) 別にレアじゃないとかBだからどうだとか言ってないだろ -- 名無しさん (2015-02-14 22 57 23) ↑論点を勘違いしてた……申し訳ない -- 名無しさん (2015-02-14 23 12 50) プレイ中は気に留めなかったがマスター側が裏切りを防ぐためにあえてバーサーカーとして運用してる、マスターに生前関わりのあった人物の面影を重ねてる、複数の形態に変化させられる宝具を持ってる、とオマージュなのかはわからないが五次バーサーカーと共通してる部分が結構あるんだな -- 名無しさん (2015-02-14 23 38 21) オマージュなんだろうな。マスターが真名さえ把握していないというsnとは全く違うの関係でもあるが -- 名無しさん (2015-02-14 23 40 54) 呂布の愛した妻って厳氏か。ラニ似てたんかねぇ -- 名無しさん (2015-05-14 16 10 40) ↑マテによると貂蝉 -- 名無しさん (2015-05-14 16 27 07) バーサーカー サイボーグ状態でも妻を思い出せるってすごいな -- 名無しさん (2015-05-14 16 28 56) ↑2・・・貂蝉?突っ込むだけ野暮なんかもしれんがなんだかなぁ・・・w -- 名無しさん (2015-05-14 16 36 51) むしろ詳細の型月アレンジが楽しみになってる -- 名無しさん (2015-07-21 21 48 26) 呂布が一番力を発揮できるのはやっぱ赤兎馬呼べるライダーなんかね。ランサーで呼んだ時のメリットとかは無いのだろうか -- 名無しさん (2015-11-17 20 36 22) ↑ 槍兵の呪いを食らう展開がパッと浮かんだ俺は一体......。 -- 名無しさん (2015-12-28 18 28 10) 精霊(星そのもの)が神より上なのかよ。初めて知った。 -- 名無しさん (2016-01-11 02 32 35) ↑幾ら神様でも自分が生きていく土台が必要だろ?東方の月人みたいにホイホイ他所の星や世界に行ける訳じゃないんだから -- (2016-01-11 02 42 03) ↑東方の月人と天津神は人類誕生前に地球を旅立った「人の想念を必要としない幻想」だからな -- 名無しさん (2016-01-11 02 45 16) ↑×3 まぁ西暦以前は神も精霊種の中で高位の存在だから、元々同一種であって区分するようなもんでもないがな -- 名無しさん (2016-01-11 15 58 46) どちらもエクステラに再登場願えないだろうか、アルクェイドはフラグ立ってるし呂布に至ってはFGOでも言ってたけどモロ適任じゃん、ライダークラスで大暴れ来ないかな。 -- 名無しさん (2016-05-05 00 04 06) ↑ 三蔵法師によって逆ライダーになりました -- 名無しさん (2016-06-23 09 20 41) ↑2 反骨の相を何とかする設定を考えんとなー...... -- 名無しさん (2016-07-25 18 26 56) 三蔵法師に乗られてる時の顔をよく見ると赤くなってるのが分かる -- 名無しさん (2016-08-01 11 36 21) ↑ このむっつりさんめ!! -- 名無しさん (2016-08-01 11 51 58) 呂布、エクステラ参戦するってね。まさに無双。 -- 名無しさん (2016-08-27 20 16 18) 呂布って三倍状態のガウェインを抑え込める程の戦闘力あったのか… -- 名無しさん (2016-11-13 13 59 27) ↑人中の呂布だぞ、それぐらいできてもおかしくない。 -- 名無しさん (2016-11-13 18 58 51) 抑えると言っても時間稼ぎみたいな物だけどな。最終的には負けてるし -- 名無しさん (2016-11-15 15 43 07) 超軍師陳宮エクステラで容姿がでたけどまんま男性版ラニな感じだったな。貂蝉にも似てるってことは呂布将軍業が深いな。 -- 名無しさん (2016-11-21 07 28 05) エクストラのサブストーリー、一章だけみても実に呂布でした(小並感 -- 名無しさん (2016-11-21 07 45 26) バーサーカーでも裏切る気満々で笑う どのクラスでも結局裏切るんじゃねぇか -- 名無しさん (2016-11-21 13 20 43) ある意味、スパさんより厄介かもしれん。 -- 名無しさん (2016-11-21 13 46 56) 同じ中華出身で呂布を従えれるのは岳飛か劉表それと曹操ぐらいか…始皇帝もありそうだが -- 名無しさん (2016-12-16 13 06 11) ↑劉表じゃない劉邦だった -- 名無しさん (2016-12-16 13 09 07) ↑4 いや呂布よりも玉藻が王としての素質がかなり低いからなあ。他の配下も裏切る、寝首かく気満々だし。 -- 名無しさん (2016-12-16 13 44 18) エクステラの呂布の攻撃エフェクト、まんま三國無双呂布やん -- 名無しさん (2017-01-06 03 19 56) 呂布とか中国勢の過剰なageはなんなんだろうか...それに比べてケルト勢の不遇さを考えると悲しくなってくるわ...原典同士で比べれば呂布1000人いたって勝てないくらい兄貴とかは強いのに.., -- 名無しさん (2017-03-05 09 31 50) エクストラ本編では特に攻撃にエフェクトなんて付いてなかったのに、エクステラになって急に斬撃、衝撃のエフェクトが三國無双6以降の呂布と同じく赤黒くなってるのは何なの?パクりたかったの? -- 名無しさん (2017-04-05 17 16 21) ↑パクリと言うよりはオマージュかと。FGOでは何考えてるのか描写されないもんだからぐだーずや人理についてどう考えてるのかほとんどわからんのよね…。ぐだーずのこともいつか裏切るつもりなんだろうか…? -- 名無しさん (2017-08-15 07 41 39) アルクェイドの伏線いずれは回収されるかなお礼するといってるしエクステラではマジで星のピンチなんだから来てもいいと思うけど -- 名無しさん (2017-09-08 18 38 59) アルクェイドの説明をアルクェイドの項目に移しました -- 名無しさん (2018-03-09 08 16 47) ひむてんの蒔寺楓と相性がいい説がある -- 名無しさん (2019-04-06 19 17 19) おかしい、一周巡って呂布軍の中で呂布が一番まともに思えてくる -- 名無しさん (2019-09-08 21 26 32) fgoの呂布がこの人を指すことが少なくなってるというバグみたいな状況 -- 名無しさん (2021-06-09 13 10 11) 本家(SDガンダム)の方でもリメイクされた三国シリーズでも呂布シナンジュが出てる事知って草。しかも時期が近いからおそらく偶然だろうけど何というシンクロニティ -- 名無しさん (2021-10-17 16 16 47) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/infinityclock/pages/143.html
街の外れ、進めば進むほど人の住む家を見かける頻度が少なくなってくる場所に、一件の家があった。 その家の風貌はボロ小屋といっても過言ではないほどの頼りない一軒家であり、ところどころ痛んでくすんだ木造の壁が目に入る。 これを見た者は人など住んでいないと断定するか、あるいは住んでいても相当貧乏だと思うだろう。 そんなボロ小屋に二人の人間が帰ってきた。いや、厳密には一人の変質者にしか見えない衣装を着たマスターと一人のサーヴァントといった方が正しいだろうか。 マスターの方ははっきり言って異様な姿をしていた。 黒い全身タイツに変身ベルト、そして膨れ上がった風船なのかてるてる坊主なのか分からない膨れ上がったマスク。 マスクにある赤い模様に真ん中にある黒い点は目玉を彷彿させる。 まるで特撮の戦闘員のような容姿の男だった。 サーヴァントの方もサーヴァントで人間の姿をしていなかった。 金髪で青と白を基調とした軽装に剣を携えており、それだけなら真っ当なサーヴァントに見えるが、 服から覗いている肌は人間のそれではなく、全てメタリックな青銅色の金属板に覆われたていた。 顔立ちはまさにロボットのそれで、黄色く光るカメラアイと腹話術人形のようにパクパクと開閉している口が人工物であることを窺わせる。 「…タダイマ」 マスターである平坂黄泉は誰もいない家の中に声をかけると、靴を脱いで居間に上がる。 居間もこの家の外装に似て古く、床に敷かれている畳にはところどころ汚れが散見される。 「ゴ苦労ダッタナ、バーサーカー」 黄泉は台所から取ってきたきゅうすから湯呑に茶を入れ、ちゃぶ台に対面して頬杖をつきながら座るバーサーカーのサーヴァントに差し出した。 「今日モバーサーカーノ活躍デ悪ニ勝ツコトガデキタ。アト少シトイウトコロデニゲラレテシマッタガナ」 「ウルセェッ!ソモソモ駄目ますたーガ長ッタラシイ正義ノ口上トヤラヲペラペラトシャベリ続ケタセイダロウガァ!!」 「バーサーカーモ殺スヨリランサー女史ノ体ヲ見ルコトヲ優先シテイタヨウナ気ガスルンダガ…」 バーサーカーであるロボカイは、ちゃぶ台に拳を打ち付けて黄泉を駄目ますたー呼ばわりして怒鳴る。 ちゃぶ台の上に乗っていた湯呑が倒れ、お茶がこぼれてしまったがロボカイは続ける。 黄泉とロボカイはここに帰ってくる前、未来の「倒すべき悪事、守るべき弱者」が記録されたボイスレコーダー『正義日記』に従い、 黄泉が悪と見なした女のランサーを従えている主従と遭遇ののちに交戦、見事勝利を収めてきたのだ。 尤も、結果的に勝利したとはいえ、黄泉が勝ち誇って長い口上を話し続け、 ロボカイが倒れ伏した女のランサーの豊満な身体の鑑賞会に浸っていたせいで敵マスターに令呪を使われて逃走を許してしまったが。 そのため、黄泉の最終目標である『悪を倒す』ことは達成できなかったのだ。 「トニカク、失敗ヲ悔ヤンデ立チ止マッテイテモ何モ進マナイ。コレカラモ我々ハ悪ヲ倒サナケレバナラナイノダ。 ソノタメニ今ノウチニ電力ヲ溜メテオケ。イツ悪ガ攻メ込ンデ来ルカワカランカラナ」 「ワシニ指図スルナ、コノ駄目ますたー!ソンナコトクライ分カッテオル!」 ロボカイは黄泉を駄目ますたー呼ばわりすることをやめずに罵言雑言を浴びせるが、黄泉はさして気にしていない様子だった。 平坂黄泉の正義観は「最終的に勝った方が正義である」ことだ。 勝つことこそが正義であり、負ける者はすべて悪。 どんな汚い手を使おうと、無関係な人間がその過程で死のうとも勝てばそいつが正義なのだ。 先ほどの戦いで勝利したのは「黄泉とロボカイ」であり、黄泉にとってロボカイは正義側であり、共に正義を成す仲間だ。 そんなロボカイに対して文句をつけようとする気は全く起きなかった。 「充電!」 ロボカイはそう叫ぶと、居間の床にどこから出したのだろうか、長方形の形をした発行体を設置する。 この発行体はロボカイの設置した充電マットで、ロボカイのボディに電力を溜める役割を持っている。 ロボカイはある人物の戦闘データを元に製造されたロボットで、サーヴァントになっても肉体はロボットの体だ。 そのため、ロボカイは戦闘する際は魔力の代わりに電力を消費し、電力が溜まれば溜まるほど強くなるというサーヴァントとしては特異過ぎる性質を持っていた。 それ以上に自己中心的でわがままな性格が厄介極まりないが。 「ウーム…ソレニシテモアノらんさー、ナカナカノばっちりぼでぃダッタ…」 ロボカイは充電マットの上で胡坐をかきながら今日遭遇したランサーの女性の姿を思い出す。 あの凹凸がはっきりしたスタイルなら自分の嫁にしてもよかったかもしれない。 ロボカイは黄泉の正義を貫くだの悪を討つだのといったことよりも嫁探しの方を優先している節があった。 一応、いざ戦闘になったらなんだかんだ言いつつ戦うのでサーヴァントとしての本分は忘れていないといえる。 基本的に自分は優れていると思っているため、現界したからには負けてやる気は毛頭ないのであろう。 ――18時09分。 家の居間がお茶で水浸しになっている。 不意に、黄泉の正義日記が声を上げた。 それを聞いた湯呑みをひっくり返した張本人のロボカイは責められたと被害妄想を抱いたのか、「ヤカマシイぼいすれこーだーダナ!」と愚痴をこぼしている。 黄泉は、こぼれた茶を拭くタオルを取ってくるためにちゃぶ台の前から立ち上がった。 (ソレニシテモ…口惜シイナ) 黄泉の願いは聖杯戦争においても、己が正義を貫くことである。 聖杯にかける願いはなく、正義を遂行するためなら命をかけてもいいと思っている。 しかし、黄泉は元々住んでいた世界に対してほんの少し未練を抱いていた。 (本当ノ悪ハ6thデハナク、船津デアッタ) 黄泉は既に、6thの悲惨な境遇を知っていた。 黄泉は既に、船津の許しがたい悪業を知っていた。 この聖杯戦争に参加している黄泉は、教団本部で迷子になっていた5thを助け、6thの境遇を知った途端にこの電脳世界に召喚されたのだ。 今となっては元の世界に帰ることができず、船津という悪を倒すことができないことを黄泉は残念に思うのだった。 【クラス】 バーサーカー 【真名】 ロボカイ@GUILTY GEARシリーズ 【パラメータ】 筋力D~A+ 耐久D~A+ 敏捷D~A+ 魔力EX 幸運C 宝具D 【属性】 混沌・中庸 【クラス別スキル】 理性崩カイ:E つまるところただの『狂化』スキル。 通常時は狂化の恩恵を受けないが、意思疎通が可能。 ダメージを負うごとに幸運判定を行い、失敗するとロボカイの熱量が急上昇して筋力・耐久・敏捷が倍加されるが、熱暴走するリスクも高まる。 【保有スキル】 みんなで集カイ:- つまるところただの『複製』スキル。 量産可能であることを示すスキルだが、 此度の聖杯戦争では高度な人工知能を持った自我の強い個体が現カイしているために群体としての側面が損なわれ、このスキルは失われている。 カイ離性:C つまるところただの『単独行動』スキル。 Cランクならば1日間マスター不在でも現カイできる。 データカイ析:D つまるところただの『ラーニング』スキル。 戦闘の最中に相手の行動から戦闘データを収集し、自分の攻撃手段に応用する力。 バーサーカーは生前は他人の戦闘データの収集任務に従事したことがあり、その収集機能がラーニングスキルとして昇華されたもの。 座談カイ:A 魔力を消費して、足元に充電マットを敷いて電力を溜めることができる。 後述の宝具から、ロボカイの魔力を消費する行動は故障箇所の自己メンテナンスと現世に存在を維持すること、そしてこのスキルの3つのみである。 皆ワシのカイ互換:B 「アクティブ・コミュニケーション回路」なる高度な人工知能が搭載されており、ロボットながら感情を持っている。 マスターの言うことを聞かない自己中心的でわがままな性格をしているが、 かといって冷徹で無慈悲なわけでもなく、どことなく愛嬌のある、きわめて人間味がある性格でもある。 人間以上に人間味のあるその性格は、真っ当なロボットからすると十分狂っているのかもしれない。 【宝具】 『スーパーロボカイゴッドスーパーロボカイ2ndII'ホーリーグレイルカスタムアブソリュートLV無限大』 ランク:D 種別:対カイ宝具 レンジ:―― 最大捕捉:―― 元聖騎士団団長であるカイ=キスクの戦闘データを元に作成されたロボカイのロボットのボディ自体が宝具。 スキル:皆ワシのカイ互換に書かれてある通り、豊かな意思・感情を持っている。 とんでも科学で作成されたロボットという特性上、そのボディの下に収納された様々な武装により奇カイな攻撃ができる。 ロボカイは他のサーヴァントは違い、魔力ではなく電力が直接的な力の源となる。 バーサーカーの場合、ボディに蓄積されている電力量に応じて筋力・耐久・敏捷のパラメータがD~Aの間で上下し、武装も強化される。 ただし、電力も魔力と同じく戦闘を行ったり何らかの機能を使用することで消費していくので定期的に充電が必要。 電力を溜める方法としては座談カイやコンセントで充電するか、あるいは電力を溜める技をヒットさせる必要がある。 魔力ではなく電力を消費するという関係上、燃費はバーサーカーながら非常に良好で、マスターが担う魔力は上記の3つだけでいい。 電力が0になっても機能停止したり消滅することはないが、あらゆる能力が低い『駄目さーう゛ぁんと』になる。 また、ロボットのボディを持っている特性上熱量にも気を使う必要がある。 熱量は戦闘中、攻撃するごとに上昇していき、 温度が限カイまで上昇すると熱暴走を起こしてしまい、ボディが小爆発を起こして敵に多大な隙を晒してしまう。 そのため、例え戦闘中であっても適度に排熱しつつ戦わなければならない。 ただし、熱暴走を起こす直前の高温を保った状態の時のみ筋力・耐久・敏捷が倍加されるメリットもあるにはあるのだが、 その温度を維持しつつ戦闘し続けるのは非常に難しい。 『限カイらばーず(オーバークロック・ヘラクレスエンジン)』 ランク:C 種別:カイ放宝具 レンジ:10 最大捕捉:自分+5 自身のリミッターを解除し、限カイまで自分を強化する宝具。 この宝具を発動すると、10ターンの間のみ熱量が急速に自動減少して且つ電力が急速に溜まっていく他、筋力・耐久・敏捷のパラメータを常にA+ランクに固定する。 ただし、10ターン経つと反動で周囲に電力を放電しながら自爆し、それ以降20ターンの間は実体化できなくなる。 そのため、気軽に発動することは自殺行為といえる。 【weapon】 封雷剣のレプリカ 【人物背景】 終戦管理局支部長クロウがカイのデータを元に開発したロボット。コード名「Kシリーズ」。性能・量産性・汎用性共に申し分ない。 が、人格プログラムに大いに問題があり、想定外の動作が多く、任務達成率は高くは無い。 自尊心が高くわがまま、おまけに自信過剰なおおよそロボらしくない忠誠心皆無の性格。 シリーズを追うごとに人格プログラムの暴走は激しくなり、製作者のクロウを「駄目博士」と言うなど、口の悪さが酷いことになっている。 聖杯戦争でサーヴァントとして現界してもその性格は相変わらずで、 マスターのことを「駄目ますたー」と呼び、聖杯戦争よりも嫁探しの方を優先している節がある。 【サーヴァントとしての願い】 ワシガ負ケルワケガナイ!ソンナコトヨリ、嫁ガ欲シイ! 【マスター】 平坂黄泉@未来日記 パラドックス 【マスターとしての願い】 自分の正義を全うする。 【weapon】 『正義日記』 未来で起こる事象が映し出される『未来日記』の一つ。 未来の「倒すべき悪事、守るべき弱者」を記録したものである。 しかし、あくまでもこの日記に予知される正義と悪は、彼の主観によるもの。 『ゴミが落ちてる』や『迷子情報』程度のことでも知らせてくる。 また、全盲故にこの日記は携帯電話ではなくボイスレコーダーである。 日記に反した行動を起こすことで自身に不利な状況を回避することもできる。 その際、本来体験するはずだった日記の内容がノイズと共に書き換えられる。 【能力・技能】 優れた聴覚 全盲であるが、聴覚でそれを補っている。 催眠術 他者の操作、集団の撹乱、記憶の消却すらできる。 【人物背景】 日記の12人目の所有者。通称12th。全盲だが鋭敏な聴覚の持ち主。催眠術を使える。 時空王デウスに選ばれた12人の未来日記の所有者「12th」。 正義のヒーローに憧れているが、全身黒タイツにマスクを身に着けた異容、「勝ったほうが正義、負けたほうが悪」を信条にするなど一般的なヒーローとはどこかズレている。 但し、邪教集団をやっつけたり、お年寄りを助けようとするなど、「弱きを助け、強きをくじく」という正義漢らしいモットーもちゃんと備えている。 参戦時期は『パラドックス』で5thから6th(春日野椿)の境遇を聞いた直後。 【方針】 正義日記を頼りに、倒すべき悪を倒していく。
https://w.atwiki.jp/tamagrail/pages/54.html
◆◇◆◇ 西洋の宗教とかだと、ドラゴンは。 古くから“邪悪なもの”の象徴だったらしい。 時には、悪魔とも同一視されるとか。 まあ、だから何だという話だけれども。 ◆ 何気無く日々を過ごしていると。 ふいに、気付かされることがある。 頭にツノが生えてると。 寝るとき、たまに不便なのだ。 寝てる間にベッドの上部をツノで傷つけてたり。 寝返りを打ったときに、たまに枕のシーツをちょこっと裂いてたり。 そもそも顔を横向きにするとツノが邪魔になったり。 青木ルリ、ただの女子高生。 ある日を境に、ツノが生えて。 半分龍の血が流れてるという自分の出自を明かされて。 そうなってからの日々は、何だか不思議なものがあったけど。 普通に生活しているだけでも微妙に不便になる瞬間は、ふいに訪れる。 休日の朝、多分7時過ぎくらい。 目が覚めて、ぼんやりと寝ぼけた眼で。 シーツやベッド上部の無事を、とりあえず確認する。 手で適当にまさぐったりして、諸々の部分を傷付けていないことを確かめて。 その直後に、私の足元にしがみつく「重さ」に気付く。 まるで金縛りのようにずっしりと伸し掛かる感覚に、私は目を細める。 別に驚きもしなければ、ビビリもしなかった。最近はよくあることだったから。 そして私は、そのままガバっと掛け布団を剥がした。 「ちょっと」 先程まで掛け布団で覆われていた場所で。 ツノ頭の女の子が、いびきをかいて寝ていた。 そう、ツノである。 私と同じように、頭から直に生えている。 「パワー、ちょっと」 その娘は、私の右脚に引っ付いたまま寝ていた。 視線を落とした私は、太股の下らへんに付いていた噛み痕に気付く。 牙で喰らいついたような形跡に、私は目を細める。 ―――また血ぃ吸ったな、こいつ。 彼女は私が寝てる時、たびたび勝手にベッドに入ってくる。 そんで夜な夜な私に噛み付いて、血を吸ってくる。 手軽に血液の補給がしたいらしい――それで満足したら、この娘は大抵そのまま同じベッドで寝落ちする。 パーソナルスペースもへったくれもない。 まあ、噛み痕自体は私にとって些細な傷だ。たぶん。 これくらいなら龍の代謝能力ですぐに治る、んだけど。 「寝てるとき吸わないでってば」 それとこれとは別である。 蚊じゃないんだから。 この娘は私がしぶといのを良いことに、遠慮なく血を吸ってくる。 いつか貧血になりそうで困る。 なってないけど。 「ん~~~~~……」 ゆさゆさと身体を揺らしたら、ようやくパワーが目を覚ました。 猫みたいに大あくびをしながら、目をゴシゴシと擦っている。 というか、パワーちゃん。 サーヴァントは睡眠いらないって言ってたじゃん。 なんでほぼ毎日普通に寝てるんだ。 「聞いとらん~~~……」 「寝る前言ったじゃん……」 パワーはよく人の話を聞かない。 都合の悪いことを頻繁に忘れる。 彼女はバーサーカーのサーヴァント。 理性と引き換えに強さを得る英霊らしいけど。 この娘は正気が奪われてるとかじゃなくて、単に自己中なだけである。 ステータスいわく、狂化スキルのランクが低すぎて理性を奪われてないとか何とか。 「ウヌはワシ専用の血液タンクじゃあ……」 「いや違うし……」 「ワシはバーサーカーじゃァ……狂気ゆえウヌの話など聞かん……」 「じゃ令呪使っていい……?」 「やめろォオオ」 とりあえず、私の脚にしがみついたままジタバタしないでほしい。 ◆ 聖杯戦争というものは、正直まだよくわかっていない。 サーヴァントとか、マスターとか。 一組になるまで戦えとか、願いが叶うとか。 急にそんなこと言われても、といった気持ちで。 眼の前にその現実が横たわっているのに、私の心はまるで追いついてなかった。 バーサーカーことパワーと出会ったのは、一週間と数日ほど前だった。 どんな出会いだったのか、と言うと。 私が学校から帰宅したら、あいつは普通にリビングでテレビ観ながら寛いでた。うちにあったポテチも勝手に食ってた。 そのときは不法侵入の不審者出現に動転して思わず通報しそうになったけど、あいつが「ワシがウヌのサーヴァントじゃあ!」とか言って事情を説明してくれたので事なきを得た。 パワーと出会ってから聖杯戦争の知識とやらも頭に流れ込んできたから、信じざるを得なかった。 というか、こないだ自分の生まれに関する衝撃の事実を明かされたばかりなのに。 今度は聖杯戦争だとか何とかで、私を取り巻く世界が忙しなさすぎる。 この世界に、お母さんはいなかった。 いないというか、“都外の実家にいる”ようで。 どういうわけか、ここでの私は下宿生活をしているらしい。 つまりは一人暮らしである。このでっかい都内で。 諸々の家事とかを自分でやっていたのだ。 どうやら自炊までこなしていたらしい。 我ながら信じがたい。 この世界の私、立派すぎる。 「ルリィ~~~~」 寝起きの気だるさを引きずりながら、リビングへと赴き。 適当に目覚めの一杯でも飲むか、なんて思って冷蔵庫を開けた矢先。 真後ろからパジャマの裾を引っ張りながら、パワーが呼びかけてくる。 「早くメシ作れ~~~~」 腹が減った、早くしろ、などと言っている。 毎日ご飯作ってくれるお母さんの偉大さを、よりによってこんな形で知ることになってしまった。 「何故ワシのメシがまだ無いんじゃあァア~~~~」 「いま起きたばっかだからだよ」 せっかくの休日だというのに、いきなりメシを所望されている。 一週間ちょい一緒に過ごして気付いたけど、パワーに“家事を手伝う”という観念はない。 「腹が減ったァアア~~~~」 「ちょっと待ってろー」 「メシぃぃ~~~~」 「はいはい分かったってば」 サーヴァントは食事も睡眠も要らないらしいのに、この娘は喰うし寝るしおまけに遊ぶ。 そのくせ家事は気まぐれにしか手伝ってくれない。というか基本的に手伝わない。 霊体化ってのを使えば姿を消せるらしいけど、パワーは嫌がるのでいつも堂々と寛いでる。 「早く作らんとウヌのツノぶっこ抜くぞォ~~~~」 「やめろや」 結果、実質的に扶養家族(?)が増えた形になっている。 マスターとサーヴァントって主従関係じゃないのか。というか私のが立場的に上じゃないのか。 妙な理不尽を感じてしまう。 こんな状況に慣れ始めている自分も、なんだか変な感じだ。 「トーストでいい?」 「モチじゃ~~!」 「うーい」 「でもサラダは嫌じゃ!」 「野菜は摂れよ……」 「嫌じゃあ……」 でも、まあ。 案外、悪くはない。 何だかんだで不思議なものだ。 ◆ さっくりとトーストとサラダを用意。 マスターとサーヴァント、朝の食卓。 テーブルで向かい合って、一緒にごはん。 窓から仄かに朝の光が溢れて、リビングを照らす。 適当に付けたテレビからは芸能ニュースとかも流れてるけど、あまり興味はない。 トーストを齧りながら、私は目の前の相手を見つめる。 パワーは私よりも遥かに豪快にトーストへと喰らいついている。 折角用意したサラダは、しれっと私の方へと皿を寄せている。 いらないからやる、と言わんばかりに。 いけしゃあしゃあとしてるやつだ。 そう思いながら、バリバリとトーストを口に運ぶパワーを見つめていた。 視線の先。 パワーの頭のてっぺんにある、一対のツノ。 天へとピンと伸びる、 真っ赤に尖ったそれをぼんやりと見つめてから、私は自分の頭へと何気なく左手を伸ばし。 頭の根本から生えている、骨のような突起に触れた。 突起―――そう、自前のツノである。 私の頭にも、一対のツノがくっついている。 私とパワーで、ツノとツノ。 ある日の朝、急にツノが生えてきて。 お母さんから「あんたは龍と人のハーフ」なんて告げられて。 それだけでもひっくり返ったけど。 まさかツノで“おそろい”になる日が来るとは、夢にも思わなかった。 そんなパワーを見つめながら、ふいに考える。 「そういえばさ」 「うん」 「パワー、聖杯欲しいんだよね」 「そう……ワシのもんじゃ……」 もう勝った気になってないか? 謎に誇らしげな笑みを浮かべるパワーへのツッコミを抑える。 「戦わなくていいの?」 「いずれは戦う時が来るんじゃあ~~~でも今はその時じゃないんじゃあァァァ」 「先延ばしにしてる夏休みの課題みたいだ……」 聖杯戦争は、奇跡の願望器とやらを巡って戦う。 他の主従をみんなやっつけたら、何でも願いを叶えられる。 そういうことらしい。 私には、特に願いはなかった。 強いて言うなら「うちに帰りたい」とかそれくらいだし、「お金持ちになりたい」とかそういう俗なものも気が引ける。 しょうもない願望もあれこれ浮かぶけど、別にみんなを蹴散らしてまで叶えたいことじゃない。 だから私はこの世界に来て、未だに聖杯戦争に対して積極的ではない。 「……それでさ」 「なんじゃ」 「パワーは、なに叶えたいの?」 じゃあ、パワーはどうなんだろ。 ふと思ったことだった。 パワーと出会ってから、未だになんとなく聞きそびれていたことだった。 何というか、あまりに生活に馴染んでいたから。 戦うとか願いとか、そういうのを聞く空気でもなかった。 パワーにどれだけやる気があるのか否かも、正直わからないけれど。 それでもいつかは向き合うことだからと、腹を括って問いかけた。 肝心のパワーは。 なんだか、神妙な顔をしてて。 ほんの少しだけ、沈黙して。 「ワシ、友達おる」 そして、ぽつりと呟き始めた。 パワーの友達。初めて知ることだった。 「あいつ、ワシにまた会いに来てくれるって約束した」 思い出を振り返るように。 ぽつぽつと、自分のことを語る。 「だからワシも、会いに行くんじゃあ……」 どこか感慨を抱くように、宙を仰いでいた。 そんなパワーの姿に、なんとなく驚いてしまって。 「……そっか」 そして私は、ただ一言。 そんな反応を呟いた。 「ところでウヌはぼっちか?」 「ちゃいます」 パワーって、あんな顔するんだ。 ふいにそう思ってしまった。 すごく、寂しそうで。切なそうで。 ただのぼんくらだと思ってたこの娘が、何となくかわいそうに見えた。 ◆ 『だって、デンジは』 『デンジは……』 『初めて、できた……』 『友……達―――――』 ◆ 「ルリ!!マリカー対戦じゃあ!!」 「メシ食って即ゲームかい」 「もしやウヌは戦いから逃げる気か?腐りきった臆病者が……!」 「そこまで言うか……」 そんなこんな言いつつ。 パワーはいつもこの調子である。 メシ食って遊んでは寝てばかり。 大丈夫なのかこれ―――そう思いつつもあるけど。 嫌かどうかで言ったら、別に悪くもない一時だった。 ツノが生えてても。 案外みんなは、受け入れてくれた。 人見知りだった私だけど。 ツノをきっかけに、何だかんだで繋がりが生まれた。 世の中、色々な人がいる。 火を吐いたり、ツノが生えたり、そんな人もいるけれど。 普通と違った特性を持つ人なんて、よくあること。 だから、仲良くやっていきましょう。 そんなふうにクラスの先生が言ってたのを、ふと思い出す。 そして、いま。 むちゃくちゃで、ぼんくらだけど。 自分勝手で、ワガママだけど。 それでも、何だか妙に憎めない。 そんな“同じツノの友達”ができた。 ―――いやまぁ、やっぱりアレな娘だけど。 でも、これはこれで、友達なのかもしれない。 誰かと毎日一緒に過ごして、なんだかんだ馴染んでいるのだから。 「パワー最強!!パワー最強!!マリカーのチャンピオンじゃあ!!」 「しょっちゅう私に負けてんじゃん」 「ワシが勝つんじゃあ~~~~~、ついでに聖杯もワシのモンじゃあぁぁ~~~~~」 「聖杯とマリカーは関係ないだろ……」 それにしても、わたし。 つくづくヘンな人生送ってるなあ。 そんなことを、しみじみ思ってしまう。 【クラス】 バーサーカー 【真名】 パワー@チェンソーマン 【属性】 中立・中庸 【パラメーター】 筋力:C 耐久:B 敏捷:C 魔力:C+ 幸運:E 宝具:B+ 【クラススキル】 狂化:E- ワシは狂気の英霊じゃ…… まさに最強のサーヴァントなんじゃあぁ…… E-ランクの狂化スキルに相当する自己中である。 思考能力は正常に保たれているが、能力補正は特に無し。 ただし血液を過剰に蓄えすぎると狂化スキルにプラス補正が掛かる。 つまるところ、適度な血抜きをしないと更に傲慢になっていく。 【保有スキル】 パワー参上!!:B→A 「がははははは!!ワシの出番じゃあ!!」 任意発動型のスキル。 その場で大騒ぎして己の存在を喧伝し、一定時間に渡って敵全員のターゲットを自身に集中させる。 発動中は自身の耐久値にプラス補正が掛かり、また自己再生能力の効率が上昇する。 宝具『血の悪魔』発動時にはAランクに上昇し、効果が更に強化される。 吸血:B 血の魔人としての吸血能力がスキル化したもの。 血液を摂取して体内に蓄えることができる。 蓄積した血液は宝具による能力行使に回せる他、自己治癒に使うことも出来る。 また後述のスキル『血晶』は血液の蓄積量に応じて効果が発動する。 血晶:B+ バーサーカーが蓄えてる血液量に応じて魔力を自家発電できる。 溜め込んだ量が多いほど高効率での生成が可能となる。 なお一度生み出した魔力はそのままバーサーカーにストックされるため、『どれだけ魔力を自家発電しようと血液が無くなった時点で枯渇』という事態にはならない。 また、あくまで魔力を“自家発電”しているので、このスキルが発動することで血液の蓄えが減少するといったことも無い。 反骨:A 彼女はたった一人残された友達を守るため、“支配の悪魔”にさえ叛逆した。 同ランク以下の精神干渉能力を無効化し、ランクを上回る場合でも効果を大幅に軽減する。 簒奪:E++ ワシのじゃ…… 神秘の宿っていない武器や乗り物を操る際、初撃に限りサーヴァントを傷付けることが可能になる。 例えただの自動車であろうと、バーサーカーが運転すれば英霊さえ轢殺できる(運良く一撃で殺せればの話だが……)。 【宝具】 『血の魔人(パパパパワー!!)』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 人間の死体に悪魔が憑依して活動する『魔人』としての肉体と能力そのもの。 悪魔の力に由来する高い身体能力と再生能力を持つ他、固有の能力として血液を自在に操作できる。 バーサーカーは主に自身の血液を媒介に武器を生成して戦う。 血を蓄えれば蓄えるほど能力がパワーアップするものの、蓄えすぎると狂化スキルにプラス補正が掛かりツノが更に生えてくる。 逆に能力を使い過ぎると貧血になり、一時的に行動が難しくなるという欠点も持つ。 またその気になれば他人の血も操れるようだが、あまり得意ではない模様。 『血の悪魔(ミス・プレジデント)』 ランク:B+ 種別:対人宝具 レンジ:- 最大捕捉:- 魔人パワーの本体である『血の悪魔』へと一時的に変身する。 通常時とは全く異なる異形の風貌と化すものの、人格は普段と一切変わらない。 全パラメーターが1ランク上昇し、血液を操る能力が劇的に強化される。 無数の血液武器の射出、他者の血液操作による体内破壊など、その規模と殺傷能力は魔人状態の時とは比較にならない程。 ただし宝具の維持に必要な魔力消費も大きいため、『血晶』スキルによる魔力貯蓄が不可欠となる。 【Weapon】 血で精製した武器 【人物背景】 悪魔への対策を担う公安退魔特異4課に所属するデビルハンター。 人間の死体に悪魔が憑依して生まれた『魔人』の少女であり、血の悪魔が本体となっている。 自己中かつ理不尽な性格で、更には虚言癖持ちで差別主義者。 どうしようもないボンクラだが根は純朴で素直。 同僚となるデンジや早川アキとは最初こそ揉めていたものの、次第に家族のような関係へと変わっていった。 【サーヴァントとしての願い】 “あいつ”がパワーを見つけに行くように。 ワシも“あいつ”を見つけに行く。 【マスター】 青木ルリ@ルリドラゴン 【マスターとしての願い】 特に展望なし。 いつかはうちに帰りたい。 【weapon】 なし 【能力・技能】 人と龍のハーフ。龍のツノが生えている。 龍の代謝能力も遺伝しており、喉の大火傷や刺し傷くらいなら数日くらいで自然治癒する。 そのせいでバーサーカーから夜な夜な血を吸われがち。 その気になれば口から火も吐ける。暴発は克服したが、まだ完全制御は出来ていない。 【人物背景】 何処にでもいる普通の女子高生。 「あ……?何コレ」 ある日の朝、目覚めるといきなりツノが生えていた。 お母さんに聞いてみたら、衝撃の答えが返ってきた。 「あんた人と龍のハーフなのよ、父親が龍だから」 冗談だと思いきや、どうやらマジらしい。
https://w.atwiki.jp/tamagrail/pages/30.html
…最初は夢だろうと思った。 いつもと同じ天井、違う世界。 頭の中にさも当然のような顔をして居座っている知らない知識。 聖杯戦争。 サーヴァント。 願いを叶える力。 その為の殺し合い。 こんな情報を突然頭の中に流し込まれて、現実だとすぐさま順応できる人間がどれ程居るだろうか。 もし居るとしたら思春期特有の病気に罹っているか。 もしくは…最初からこういう世界で生きてきた人間か。 そのどちらかだろうと思いながら、私は。 朝比奈まふゆは――どうやら私と契約関係で結ばれているらしい"そいつ"の姿をまじまじと見つめていた。 「悠久の時を経た我が降臨に立ち合った我が使徒よ。 貴様と我は今や深く儚い縁によって結ばれた。恐怖に慄いても最早遅い。 貴様はこの我の使徒として、聖杯戦争が終わるまでその身を粉にして我に仕えるのだ」 そいつは明確にヒトの形をしていなかった。 魔術だの何だのが絵空事にしか聞こえないような世界で生まれ育った私ですら、疑う事なくそう思える程分かり易い姿形をしていた。 今すぐスマホなり何なりで写真を撮ってSNSにでもアップすればバズの一つ二つは約束されるだろう。 もっともあんまりにも出来過ぎているから、すぐにフェイクだCGだと謗られ叩かれるのが関の山だったろうけど。 「諦めて我に恭順せよ。そうすれば悪いようにはせぬ。我が使徒を増やす為に使い潰しはするがな…!」 「…うん」 「物分かりの良い奴だ。であれば疾くこれに…我が宝具に貴様の名を記すがいい。 それを以って改めて貴様はこの我の使徒となり、永久に我と共に名を刻む栄誉を授かるのだ……」 「それは分かったんだけどさ」 そいつの名前はバーサーカー。 本当の名前はまた違うんだろうけど、よっぽどの事がない限りこう呼べばいいんだと頭の中の後付け知識が教えてくれている。 バーサーカーは異形の、タコのような姿をしていた。 そしてその大きさは。 私達人間の頭より少し小さいか同じくらいのサイズ。 その尊大な物言いにはまるでそぐわない、可愛らしさすらあるそれだった。 「…そのプロフィール帳が、本当にあなたの宝具なの?」 「何を言う。この我を疑うつもりか?」 「そういうわけじゃないけど。ただ…なんかイメージと違うなって思っただけ」 そんな生き物が宝具と称して何処にでもあるようなプロフィール帳を差し出して。 おまえはもう自分の使徒だから此処に名前を書けと言ってくる。 状況の剣呑さとはまるで不釣り合いなコミカルさにこっちは火傷しそうだ。 だけど目前のサーヴァント…自称・破壊神のバーサーカーは大真面目な様子で。 「我ら神の存在を貴様ら人間の尺度で測るでない、新たなる使徒よ。我らは貴様らの貧困な脳髄では理解しきれぬ大いなる存在であるぞ」 「そうなんだ。じゃあ、そんな偉い神様にお願いがあるんだけど」 「口にする事を許す。我が新たなる使徒、朝比奈まふゆよ。 貴様は我に何を望む? 富か、名声か? 破壊か、支配か、殺戮か」 「どれもあんまり興味ないかな。聖杯とか、サーヴァントとか…正直そういうのはどうでもいいと思ってるから」 「どうでもいいだと? 貴様、この我の威容を他の諸々と十把一絡げに片付ける気か…!?」 そうだ。 私にとっては正直、この世界の全部がどうでもいい。 聖杯戦争なんて大袈裟に言われてもわざわざ叶えたい願いなんて思い浮かばない。 お金も名誉も特に欲しいとは思わないし。 何かを壊したいとか誰かを殺したいとか、そういう気持ちともとりあえず今は縁がない。 …正確には、願い事が無いわけじゃないけど。 でもそれは聖杯みたいな近道で叶えたい事じゃない。 だから結局私には"生きる為"以外の戦う意味が見当たらなくて。 となると必然、私がこのバーサーカーに望む事は一つだった。 「バーサーカーは…私を元の世界に帰してくれる?」 私は帰りたい。 元居た世界に。 皆の処に帰りたい。 願いを叶える願望器を魅力的に感じないのかと言われたら、…勿論そんな事は無いけれど。 それでも誰も彼もを殺して潰して、そうまでする必要があるのだったら。 そうまでして聖杯が欲しいとは思えなかった。 そんなに道のりが過酷なら聖杯なんて必要ない。 只…元の世界に帰してくれさえすればそれでいい。 それが私の願いらしい願いで。 私がマスターとしてバーサーカーに望む唯一の事だった。 そんな私の質問にバーサーカーは。 一瞬の沈黙も挟む事なく答えてくれた。 「当然だ。我が使徒よ、貴様と我は既に一蓮托生」 「……」 「ならば我の勝利は貴様の生還と同意だ。貴様が心変わりでも起こさぬ限り、その願いは必然果たされるだろう」 「…そっか」 ペンを手に取る。 どの道私が頼れる相手はバーサーカーしか居ない。 そのバーサーカーがそう答えてくれるなら、信じるしかないだろう。 ペン先をバーサーカーの持つ宝具…なんてことのないプロフィール帳へと走らせた。 そこに私の名前を記す。 正直、こうすることに意味があるのかどうかは分からなかったけど。 それでも…あんまりバーサーカーが堂々とこれを突き出してくるものだから。 気付けばそうしてしまっていた。 そして当のバーサーカーはそんな私を前に満足げに「うむ」と呟いた。 そんなバーサーカーに私は言う。 確認するように。 「じゃあ、これで私は皆の処に帰れるんだよね」 「破壊神マグ=メヌエクの名の許に誓おう。 案ずる事はない。この我の使徒となった以上は…貴様が"勝利"以外の結末へ辿り着く事など有り得ぬのだから」 別に根拠があったわけじゃない。 私はこいつが戦う所を見たわけじゃないし。 だから実際、このバーサーカーが。 破壊神がどれくらい強いサーヴァントなのかは分からないままだった。 でも…私の問いかけに対して一秒の間も置かず断言した姿は不思議と頼もしくて。 荒唐無稽な程の自信に満ちたその言葉がどうしてか凄く力強く感じられて…。 「歓迎するぞ、我が新たなる使徒よ。 生死、時空の垣根を遥か超越したこの世界であろうとも…このマグ=メヌエクの名と力のみは不朽である事を。 それを貴様と、この世界へ集った有象無象の器達へ一人余さず示してくれよう」 もうとっくにブームの終わったプロフィール帳なんてものに。 わざわざ名前を書いてやったのもまぁ悪くはないかなと。 そんな風に思えた。 思わせてくれた。 どの道私が頼れる存在はこのバーサーカー以外には居なかったから。 頭の中にあの子達の顔を思い浮かべて。 私は、「じゃあ…よろしくね」と一言呟いた。 ◆ ◆ ◆ 分からなくなった時にはもう手遅れだった。 そう気付いた時には私は私でなくなっていた。 自分が誰なのか、そしてどこにいるのか。 それすら分からないひどく宙ぶらりんな存在。 皆の声と期待を聞いてそれに応えて。 そうする事は正しい事、当然の事なのだと信じて歩んできた結果がそれ。 自分自身をも見失って。 何もかも分からなくなった私を―― 見つけてくれた人が居た。 救うと誓ってくれた人が居た。 もしも皆が…あの子が居なかったら。 私は、ひょっとしたら――この世界で、生きたいと思えていなかったかもしれない。 「…この世界に、皆は居ないのかな」 言ってからはっとする。 自分は今なんて言ったのか。 言ってはいけないことだった。 聖杯戦争だなんて舞台はあの子達には似合わない。 それは一時の気の迷いと言えども考えてはいけないことで。 でもそれは私に一つの納得を与えてもくれた。 “そっか…やっぱり、私” 帰りたいんだ――。 皆と会う前までならば。 私は"帰りたい"とまでは思えていなかったかもしれない。 自分がどこにいるのかも分からないような人間が。 そこまで必死になって生き延びたいと願うなんておかしな話だから。 だから、その時私はきっと今よりもっと投げやりになっていただろうと思う。 そんなどうしようもない私が今、曲がりなりにも生きたいと思えているのは皆のおかげ。 私を救うと誓ってくれた…あの子のおかげ。 “会いたいな” この世界から生きて帰る事はできないかもしれない。 そんなのは嫌だと今は心からそう思える。 私は帰りたい。 だってまだ私は救われていないから。 皆に会いたい。 あの子に会いたい。 こんな所で死にたくなんてない。 その思いだけを寄る辺に私は今生きていて。 そしてそんな私の胸の内なんて知る由もなく、この自称破壊神は自由気ままな毎日を過ごしていた。 「うむ、色褪せぬ味よ…時空の垣根を越えても尚衰えぬ事なき我が供物。褒美を遣わすのも吝かではない」 「納豆は日本の国民食だからね」 私がこいつにしてやった事は一つだけだ。 こいつが自慢げに突き付けてきたプロフィール帳に自分の名前を書いただけ。 朝比奈まふゆ、と書いただけ。 それなのに。 「無銭飲食は許さないから。ちゃんと私を元の世界に帰す約束、果たしてね」 「破壊神に二言はない。貴様が使徒としての働きを忠実に果たすのなら、その凡庸な願いをこのマグ=メヌエクが成就させてやろう」 私のバーサーカーはその偉そうな言動とは裏腹に律儀なやつだった。 何を願うつもりなんだか知らないけど、今はあのプロフィール帳…ああいや。 『破滅使徒血盟の書』を埋めることの方がずっと大事らしい。 …こんなのがサーヴァントで本当に大丈夫なのかなって。 そう思わなくもないけど。 でも―― 「わかった。じゃあお願いね、マグちゃん」 「ぬ」 「…どうしたの? 鳩が豆鉄砲食らったみたいな顔して」 「――いや」 物騒な文字が付いてるけど一応神様らしいから。 当分の間はこの変な生き物のことを信じてみてもいいのかもしれない。 そんな私をよそに破壊神はずるずると手元の納豆を飲み込んだ。 それから何もない、遠くの方を見てこう言った。 何か…遠い昔のことを懐かしむような。 バーサーカーは、そんな目をしていた。 「少し、昔の事を思い出した。それだけの事よ」 【クラス】 バーサーカー 【真名】 マグ=メヌエク@破壊神マグちゃん 【ステータス】 筋力E 耐久E 敏捷E 魔力A+ 幸運A 宝具EX 【属性】 混沌・悪 【クラススキル】 狂化:E 破壊神としての人倫から離れた倫理観。 今はこのスキルはバーサーカーに何の影響も及ぼしていない。 【保有スキル】 混沌の神核:A++ 太古の昔地上を支配していた混沌の神であることを示す複合スキル。 神性スキルを含む他、肉体の絶対性を維持する効果を有する。 本来のランクはEXだが現在はランクが一段落ちる。 これは破壊神として健在だった頃の彼と現在の彼とでは幾分か精神性が異なることに起因している。 破壊神の器:B バーサーカーの肉体はあくまで神格を収める器に過ぎず、よって多少の無理が利く。 基本的に伸縮自在で損傷してもお湯に浸したり本体に接着するだけですぐに再生する。 痛覚も存在せず吸着力も強いが、強いて言うなら非力なことが欠点。 尚このスキルも万全の状態に比べてランクが一段落ちている。 破壊神マグ=メヌエクの肉体は現在疲弊状態にあり、後述する宝具を一発放っただけでも極端に衰弱してしまう程弱っている。 基本的に英霊の全盛期を参照して現世へ召喚するシステムであるにも関わらず彼がこんな状態にある理由は後述する。 破壊神の叡智:A 意外と勤勉。 なので見かけによらず知識が豊富。 少なくとも中学校の理科程度なら『内容が低次元過ぎて理解できない』というレベルであるらしい。 【宝具】 『破滅の権能(マグ=メヌエク)』 ランク:EX 種別:対界宝具 レンジ:1~1000 最大補足:100人 破壊神マグ=メヌエクが持つ権能(ちから)そのもの。 読んで字の如く、この世界に存在する万象を破壊し滅ぼす力。 その破壊力は絶大の一言に尽き、大袈裟でなく主神級神霊の全力の一撃に匹敵する。 先述の理由によりバーサーカーはこの宝具を解放すれば衰弱してしまうが、現世の食べ物を幾らか摂取すれば十分に回復可能。 『破滅使徒血盟の書』 ランク:E 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足:1人 この宝具に特別な効果はない。 宿っている神秘も申し訳程度のものである。 破壊神マグ=メヌエクが永い封印から目覚め現世で活動を再開した時、自身の部下を集める為に使用していた契約の書。 ただそれだけの何の役にも立たない宝具だが、今のバーサーカーにとっては万象を滅ぼす力なぞよりも余程―― 【weapon】 『破滅の権能』 【人物背景】 太古の世代から世界を支配していた"混沌の神"の一柱。 『破滅』のマグ=メヌエク。 混沌教団により現世へ召喚されたが聖騎士団によって封印され、数百年の時を経てとある少女の手で現世に舞い戻った。 その後彼は現世で多くを学び、部下を作り…そして大きな別れを知った。 破壊神としては見る影もなく疲弊した霊基。 悠久の時を超えて現界するにあたってあえてその状態を選んだのは他でもないマグ=メヌエク自身である。 【サーヴァントとしての願い】 生前同様に部下を増やす。 良い成果が得られたなら褒美として下等生物(マスター)を元の世界に帰してやるのも吝かではない 【マスター】 朝比奈まふゆ@プロジェクトセカイ 【マスターとしての願い】 元の世界に帰りたい。 もしくは、皆の処へ。 【Weapon】 なし 【能力・技能】 作詞、作曲、MIX…etc。音楽の才能。 使命感のままにそれを磨き続けた少女は見つけられ、居場所を見つけた。 【人物背景】 明るくユーモアもあり、誰からも頼られる優等生。 …そんな彼女の真実を知る者は少ない。 まふゆには自他を問わず"人の心がわからない"。 優しい抑圧の中で自己を失ったまふゆはしかし自分のことを見つけてくれた仲間達に囲まれ、ありのままで過ごせるようになった。 しかしそれでも彼女は未だ救われていない。 自分を救えるとしたらばそれは一人だろうとまふゆはそう思っている。 ――朝比奈まふゆは、■■■を呪っている。
https://w.atwiki.jp/girlwithlolipop/pages/82.html
できない子&バーサーカー ◆KQwctnrg6E 私、できない子は自分の才能に絶望している。 ……待って欲しい。才能以前にその名前は何だとか横槍を入れないで欲しい。 世間には大人の事情というものが存在するのだ。人間が付けたはずの和名やら学名の一部を鳴き声とする生物とか。 閑話休題。 ともかく私は自分は何もできないと思っている。 無能と言うほどではないけれど、非凡と言えばふさわしい。 勉強しても「まあまあ良い点」が取れるだけ。スポーツやゲームも得意なジャンルで中の上がやっとこさ。 男にモテる風貌でもないし、コミュニケーション能力に長けているという事もなし。 自分で言ってて悲しくなるけど、誰もが私を器用貧乏と形容する事だろう。 それは私も十二分に理解してる。 だから私は身の丈にあった世界を行きなくてはならないのだ。 聖杯戦争なんてもってのほかなのだ。 偽りでもあの日常と心中した方が幸せだったと思う。 ――戦争するなんてできないでしょ。無理。 だって私はただの学生だし。魔術師でもなんでもないし。 代行者でもないし。脇役全開のスペックで、おまけに出来ない子だ。……自虐ギャグじゃないです。 だけども主催者というか責任者は多分、棄権を許してはくれないんだろうなーというのが分かる。 こういう話はパターンとして、次々と災厄というか戦闘が舞い込む事になるのだと思う。お約束。 漫画は好きな方なので展開は読める。 もちろん登場人物が私だなんてものすごく控えめに言ってありがた迷惑だけど。 この手のファンタジーは登場人物のなるのだけは御免だと思う。 誰か好き好んで生殺与奪の場に踊り出たいものか。 そりゃ、異世界に飛んだ事で謎のスーパーパワーを得たとか主人公補正が約束されてるとかそういう事情なら別だけど。 多分そういうサービスは貰えてない。ちょびっと友人家族に見られたら死にたくなるような事を試したけど、私は凡人のままだったし。 ……あ、いや。スーパーパワー的なものは貰っている。 ただ、それはパワーとか曖昧不確か視認不可能なものではなく、明確に質量を持って存在するもので。 平たくいえば生物的な何かであり、私本人の力というと少し語弊があるが、聖杯戦争の参加者である私はそういうものを貰っていた。 「ZIGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!」 暗闇の森を、蒼き閃光で照らす……巨大な狼っぽい何か。 どう見ても怪物です、本当にありがとうございました。 この――「ジンオウガ」というらしいバーサーカー。これが私のサーヴァントだ。 真名は突然脳裏に浮かんだ。そして私は「あっ、このワン公絶対人と会話するとか無理だな」って悟った。 問おうあなたが私のマスターかみたいなプロセスすら、私には与えられなかった。 いくら何も出来ないとはいえ、それはちょっとセメントなんじゃないかなって思ってる。 何か悪い事しただろうか。あれか、間が差してバイト代を1万ほどガチャに注いだのが不味かったのか。 私がこの戦争から逃げられないと思った、もうひとつの理由が彼……いや彼女……? とにかくこいつの存在だ。 だってこんなにデカいんだもん。光るもん。 目立つでしょ。他のギラついた参加者にバレるでしょ。あとはお察し。 しかも「バーサーカー」だ。狂ってるのだ。怪物なのだ。どう考えても大惨事大戦不可避だ。 ああ、私にはもはや逃げる権利すらないんだなー。 あまりにも世知辛いこの現状、無理の極みに私は何かを悟りすらしそうであった。 ただ。せめて一言言わせてくれ。 ショウジキナイワー。 【クラス】 バーサーカー 【真名】 ジンオウガ@モンスターハンターポータブル3rd 【パラメーター】 筋力A 耐久B 敏俊A 魔力C 幸運D 宝具C 【属性】 混沌・中庸 【クラススキル】 狂化:A 筋力と敏俊と魔力を2ランク、その他のパラメーターを1ランクアップさせるが、 理性の全てを奪われる。しかしバーサーカーは獣のため、もとから理性などほぼ存在しない。 【保有スキル】 怪力:B 一時的に筋力を増幅させる。魔物、魔獣のみが持つ攻撃特性。 使用する事で筋力をワンランク向上させる。持続時間は“怪力”のランクによる。 野性:A 力強き獣としての原始的感覚。 驚異的に発達した五感を持ち、自らの命の危険に対して未来予知じみた反応を見せる。 帯電:A 電気を纏い、操る能力。この電力は魔力の代わりをも果たす。 背中に共生する雷光虫という生物による能力で、この虫はバーサーカーが健在な限りいくらでも補給される。 【宝具】 『無双の狩人』(モンスターハンター) ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:- 最大補足人数:1人 圧倒的な力で人間の狩人を悉く返り討ちにし、「人間の勝てる相手ではない」と言わしめた魔獣の二つ名の具現化。 筋力、敏俊の両方がBランク以下の相手による攻撃をシャットアウトする。 また武具の性質を持つ宝具による攻撃とかち合った時、一方的に勝利する事が出来る。 反則的な防御力を誇るように見えるが条件が限定的のため、相手次第では全く機能しなくなる。 条件を上回る能力を持つ相手は無論のこと、宝具が武具ではなく強力なサーヴァントとは相性が悪い。 加えて最終的には人類に踏み越えられた存在であるため、怪物殺しの逸話を持つサーヴァントはこの宝具を高確率で無効化してしまう。 『月下雷鳴』 ランク:C 種別:対人宝具 レンジ:1 #65374;10 最大補足人数:30人 雷電を操るバーサーカーの真価。 超帯電状態となることで、パワーとスピードを飛躍的に上昇させる。 加えて放電による超遠距離攻撃も可能となり、遠近共に隙が無くなる。 雷光虫の消費は激しく、効果時間も10分程度と限定的ではあるが、 効果中は「無双の狩人」の効果である筋力・敏俊の基準が「Aランク」となる。 ゆえに事実上、Aランクの能力をスキルで更に底上げ出来ず、宝具を貫通しない相手に対して無敵を誇る事となる。 【weapon】 肉体、及び電撃 【人物背景】 圧倒的なパワーとスピードを誇るモンスター「雷狼竜」。牙竜種。 かつては霊峰に住んでいたが、アマツマガツチの来訪によって森林地帯への移動を余儀なくされた。 雷光虫との共生関係により、電撃を操る事が出来る。 このジンオウガは、かつてユクモのハンターが戦った様々な「ジンオウガ」の集合体のような存在。 そのため英雄、特に人間に対しての勝利を己の願望としている。 獣としての母性からマスターを守護する想いはあるのだが、悲しいかな意思疎通でき得ないため噛み合ってない。 【サーヴァントとしての願い】 英雄に勝利する。マスターを守護する。 【マスター】 できない子@2ch 【マスターとしての願い】 日常を取り戻したい 【能力・技能】 特になし 【人物背景】 やる夫派生AAのひとり。性格設定は登場作品によって異なるが、 基本的なイメージと相違なくダウナーでローテンションな性格をしている。加えてネガティブ。 凡人臭い顔立ちだが、アップになるとAAの都合上美少女になるっぽい。マフラーが愛用品。 このできない子は一般人の学生である。つまり少女。 もしかしたら名前が似た親兄弟とかいるかもしれない。NPCとして。 【方針】 某マクロスFのオープニングテーマを歌いたくなるレベルで生き残りたい。
https://w.atwiki.jp/letsrebirth/pages/70.html
「岩本虎眼、バーサーカーのサーヴァント……やってくれた喃、『ますたあ』よ」 封建社会の完成形は少数のサディストと多数のマゾヒストによって構成されるのだ。 ――――失うことから全ては始まる、正気にては大業ならず――― ◆ カテジナ・ルースという少女は、すでに正気と呼べるものを失っていた。 本来の少女性を失い、激しい負の感情が胸の内を暴れまわっている状態だ。 金色の艶やかな髪も、どこか傷んで見え、目も暗く沈んでいる。 正気であった頃の想い出は、遠い過去どころか別の人間の記憶のような、虚無感を抱いていた。 カテジナは安らげる居場所を求めていただけだったのかもしれない。 本当は、そういった居場所は、崩壊した家庭であって欲しかったのかもしれない。 幸福になりたいと、誰もが願うように願っていただけだった。 「……」 カテジナの背中に、冬風を連想させるような、冷たい悪寒が走った。 理由もなく寂しくなる。 この家には、カテジナだけしか居なかった。 自身の両親は、この家には居ない。 死んでいるわけではない。 父は仕事で、母は男だ。 カテジナにとって、ここは巣ではない。 孤独な邸宅から逃げ出すように、カテジナは自宅の廊下から外を見た。 「あ~……あぁっ………」 そんな外、つまりカテジナが住む自宅の庭の中に、一人の老人が蹲っていた。 ガリガリと土を食べている。 乱れた総髪を、さらに振り乱している。 おかしなことだが、カテジナにとっては日常へと変化しつつある光景だった。 先日は珍しく寝入ったかと思えばそのまま脱糞し、カテジナが寝付いた頃に布団を抜けだして生肉を食らっていた。 あらゆる奇行は、この老人の頭がおかしくなっていることを意味していた。 カテジナは目を反らし、自室へと向かう。 その姿を見て見ぬふりをする程度の思いやりは、カテジナの中にも残されていた。 「いぐぅ……いぐぅ……」 痴呆症の老人にして虎の異名を持つ剣豪、岩本虎眼。 それが自身が召喚したバーサーカーのサーヴァントであった。 かつて栄光を誇ったであろう英霊も、老齢時ではこのザマだ。 バーサーカー、狂戦士のクラスに施される強化と狂化は老人の痴呆によって無効化されている。 召喚時、カテジナの前に現れた岩本虎眼ははっきりとした状態だった。 カテジナの魂を震わせる恐ろしさがあった。 しかし、泥を食むあいまいな状態の、今の虎眼の姿はそれとは程遠い。 もちろん、そんな状態でもカテジナでは手も足も出ないだろう。 老醜の極みであるあいまいな虎眼を連想し、カテジナは舌打ちを鳴らした。 それでも、深い絶望はなかった。 「……」 カテジナは自室へと踏み入れ、自身の業務机においた『とっくり』を抱え上げるように持った。 とっくりは何の変哲もないそれだが、不可思議な穴があった。 綺麗な円を描く穴ではなく、歪な破壊痕であった。 本来ならば、このような破壊痕は出来ない。 小さな円を書くような破壊を行おうと思えば、とっくりの頭まで壊れてしまうからだ。 神速を持って、最小の打撃を行わなければいけない。 虎眼が行った、虎眼の身体に染み付いた魔技の片鱗。 カテジナは薄く嘲笑い、口を開いた。 「むーざん……むーざん……」 『むーざん むーざん とーらの かーこいもの まーしろないぬ ころころ "かてじな"に か~し も~ろたら あ~かいはな さいた むーざん むーざん ごふくやのい~なずけ てくてく "かてじな"に な~まえ よ~ばれたら あ~かいけ~さ さいた むーざん むーざん ぶ~ぎょしょのか~みそり ずんずん "かてじな"のおおだな たずねたら あ~かいまえだれ さ~いた むーこからくるは"かてじな" とーらの かこいもの』 夢の中で見た童歌を、カテジナは狂ったように歌い始める。 外では未だにバーサーカーとなった岩本虎眼が泥をはんでいた。 狂気とは異なる、人間がいずれ迎えてしまうであろう老醜の極みだった。 バーサーカーのサーヴァント。 恐らく、曖昧な状態が長く続くであろうこのサーヴァントでは勝ちの目は薄い。 それでも、カテジナは笑った。 個人の善意を利用した世界の悪意が生む、狂気に侵されていた。 個人によって集団は作られ、集団によって社会は作られる。 しかし、個人とは社会ではないのだ。 「むーざん、むーざん」 意味もわからず、カテジナは笑いながら口ずさみ続けた。 【クラス】 バーサーカー 【真名】 岩本虎眼@シグルイ 駿河城御前試合 【パラメーター】 筋力:C+ 耐久:D 敏捷:C 魔力:E 幸運:C 宝具:- 【属性】 秩序・中庸 【クラススキル】 狂化:- 岩本虎眼は後述のスキルと狂化スキルと複合している。 【保有スキル】 痴呆:A 曖昧な状態・明瞭な状態・そのどちらでもない戦闘機能が鋭敏化された『魔神』状態がアトランダムに入れ替わる。 曖昧な状態では筋力・耐久・敏捷が1ランクダウンし、知能が大幅に下る。 明瞭な状態では通常のステータスに変更なし、魔人では筋力・耐久・敏捷が1ランクアップする。 明瞭な状態は長く続かず、曖昧な状態が一週間続くことも珍しくはない。 本来持つべき心眼(真)と宗和の心得がこのスキルによって消去されている。 死狂:C 被虐の誉れと同種のスキル。 肉体を魔術的な手法で治療する場合、それに要する魔力の消費量は通常の1/2で済む。 また、魔術の行使が無くても、一定時間経過するごとに傷は自動的に治癒されていく。 老齢時の虎眼と時代を共にする武士は、全てこのスキルを所有している。 【宝具】 『秘剣・星流れ』 ランク:- 種別:対人魔剣 レンジ:1-10 最大捕捉:1人 対人魔剣、厳密には宝具ではない。 六本ある右手指の間に刀を納め、左手の人差し指と中指で刀身を挟みこむように握る。 空間自体を裂くかのような、高速で繰り出される一文字の斬撃は、何人たりとも逃れることが出来ない。 【weapon】 通常の日本刀 【人物背景】 若き日には「濃尾無双」と謳われる剣の達人であり、かの柳生但馬守宗矩と互角以上の勝負を繰り広げた。 また「無双」の看板を掲げる剣術道場を訪れ、無双を名乗ることの許可と剣術の教授という名目と引き換えに、道場破りに及ばずして金品を獲得するという「無双許し虎参り」で路銀を稼いだとされている。 ストーリ上では伊良子清玄の虎眼流への入門儀式の際に初登場するが、老耄が激しく正気を失った曖昧な状態と化して描かれる。 白目をむき指が震えた状態で現れ、一瞬正気となり伊良子の額に付着させた小豆を抜刀で十文字に切り裂いた直後、また曖昧となり失禁している。 時折正気に戻るがその時見せる気性は曖昧の状態とは打って変わって苛烈そのもの。 勝負に勝った相手にでもその内容に不満があれば強い憎悪を抱き続ける。 また嫉妬心も非常に強く、妾のいくが少しでも親しくしたものは容赦なく斬り殺す。 いくが菓子を与えた子犬、いくが声をかけた呉服屋の亭主などは内臓をぶちまけることになったと童歌に謳われている。 また虎眼流道場内で死人が出た場合、真っ先に容疑者として挙げられ、しかも何が彼の逆鱗に触れるのかは古株の高弟にすらわからない。 ひとり娘である三重の結婚相手として、三重を敬っている人物だからという理由で藤木源之助を推挙した高弟(牛股)の口を顎関節まで真剣で切り裂いた。 己の強い「種」を残すことにのみ関心を集中させており、三重が女として生まれたことにも不満を見せている。 そのため三重の心中を思いやる描写はなく、種受けとしか考えていない。 多くの門弟が見守る道場内で、「種」のために伊良子に娘を強姦させようとしたこともある。 【サーヴァントとしての願い】 不明。 【基本戦術、方針、運用法】 虎眼自体が曖昧な状態からでは指示を聞き入れないため、明確な作戦を立てることが出来ない。 【マスター】 カテジナ・ルース@機動戦士Vガンダム 【マスターとしての願い】 巣を手に入れる 【weapon】 仕込みナイフ、拳銃など。 【能力・技能】 優れたモビルスーツの操縦技能を持つ。 【人物背景】 ポイント・カサレリア近くの街ウーイッグで商店を営むテングラシー・ルースの娘。 家庭を顧みない父、それにかこつけて愛人を作っていた母に幻滅していた。 戦災に巻き込まれ、レジスタンス機関である『リガ・ミリティア』と行動を共にすることになる。 しかし、子供であるウッソ・エヴィンをパイロットにするリガ・ミリティアの大人たちには嫌悪感を抱いていた。 その後、クロノクル・アシャーに人質として誘拐されるも、やがてザンスカール帝国の理念に賛同し、入隊。 尋常ならざる速度でモビルスーツパイロットとして実力を身に付ける。 最終決戦ではゴトラタンに乗り込み、クロノクルの駆るリグ・コンティオと共に、ウッソにとって最後の強敵として立ちはだかった。 小説版ではザンスカールのモビルスーツ操縦研修と並行して、スーパーサイコ研究所により強化人間としての処置を受けている。 テレビシリーズでも、作中トップレベルのパイロットであるウッソやクロノクルに比肩するモビルスーツ操縦技術の短期間での習得、 精神的干渉による会話描写、オールドタイプを見下す発言、ウッソに対する歪んだ執着と嫌悪、手段を選ばない卑劣ぶりなど、 強化人間にみられる情緒不安定性や狂気に近い行動が多くなったことから、強化人間の処置を受けている可能性がある。 【方針】 願いを叶える。
https://w.atwiki.jp/magamorg/pages/8396.html
サイバー・O・バーサーカー 水文明 C コスト 7 5000 サイバー・コマンド ■自分のサイバー・コマンドをバトルゾーンに出した時、そのターン、自分の水のクリーチャーはブロックされない。 (F)貫け! 作者:セレナーデ 収録 星戦編 第四弾 伝説の戦士(ザ・エンシェント・レジェンド・コマンド) 評価 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/2jiseihaisennsou2nd/pages/242.html
間桐雁夜&バーサーカー◆F61PQYZbCw 全てを投げ捨てた。 己を犠牲にしてまで救いたい、そう願っていた。 迫る運命は己の身体を蝕み、それでも終盤まで生を保った。 男は本能だけで足を動かし彼女の元へ辿り着く。 明確な意識など無く深層心理に堕ちている感覚だけが彼を突き動かしていた。 伸ばした腕は報われない、少女は腕を認めない。 最後の希望も途絶えた今、男は薄暗い空間の中蟲で構成された闇に沈んでいく。 哀れな男だ。自分を特別化しようと見栄を張った結果がこうである。 黙って生活していれば一定の幸福を得たのだろう。今となっては無駄な結果論に過ぎないが。 だが救いたい心は本物だった。 彼は不器用な男だ、己を犠牲にし強制的に英雄に見立てる事でしか決断が出来なかった。 聖杯戦争。一度魔術師の道を踏み外した彼が正当に生き残れる訳など初めから存在しないのだ。 辛い修行と題した生命の消耗――彼の寿命などとうに残っていない。 追い打ちを掛けるように召されるは狂戦士、彼の身体は現界を突破していた、だが終盤まで生き残った。 それだけで奇跡、男は結果として意味の無い人生を送ったが見世物としては一級品と呼べるだろう。 「ここまで残るとはな……一つ褒美、でもないがくれてやる」 沈み行く意識の中で最後に見るは救いたかった少女、後ろに現れる老人。 彼が投げた一つの木片は沈む男の手に収まり、そして――。 ■ 目覚めると見知らぬ天井。 壁はコンクリートで構成され薄暗い廃墟のようだ。 ひんやり冷たく感じる空気は身体に悪い、だが間桐雁夜には似合う。 身体の中には刻印虫、何故今になっても彼の身体を蝕んでいるのか。 しかし、今重要な事はそれではない。 身体を起き上げると彼はどうやらソファーの上で眠っていたらしい。 腕で頭を支えると彼は思考の梅に沈んで行く、全てを確かめるのだ。 ガラクタの中から思い出を漁り出すと臓硯が何かを投げた事は覚えている、それだけ。 箱の中に収まっている記憶には月の聖杯戦争と呼ばれる聞いたこともない単語が一覧となって表示されている。 一つ一つ積み木を重ね上げるように丁寧に積み立てていくと一つの城【意味】が見えてくる。 「聖杯戦争……俺はもう一度夢を追いかけてもいいの……か」 願いに縋った一つの戦争、そして始まるもう一つの戦争。 この戦いに時臣は存在するのだろうか、傲慢な王は笑っているのだろうか。 分からない、そもそも現実かどうかも理解出来ない。ならば――。 腕を見ると其処には見慣れた令呪が宿っている、ランスロットの真名を持つ英霊ではないようだが。 「何だっていい。俺は桜ちゃんを救うんだ、一緒に葵さんの所へ戻って凛ちゃん達と笑顔で……」 勘違いするな、其処に貴様の居場所など存在しない、哀れな男よ、甘い夢を見過ぎるな。 間桐雁夜の願いの先にある風景は理想だ、それも己にとって最高の状態、誰も追い付けぬ遥か遠い理想郷。 昔一瞬だけ噛み締めた甘さを何時迄も吸い続けた男は大人になった今でも蜜を貪る、情けない。 不器用などではない。人間として欠けているのだ。現実を受け入れる覚悟が感じられない。 そんな男に聖杯を授けた所で訪れる未来に価値はあるのだろうか、ある。 奇跡だ。どんな形でも、他人の願いを笑う事は外道の所業。求める事は罪ではない。 過程など関係ないのだ。表の歴史に刻まれる事のない聖杯戦争、結果だけが全てを物語る。 「お前は俺に、最期のチャンスを与えてくれるのか――バーサーカー」 視線の先には彼と同じように白髮の男が一人、青年は細い、だが英霊だ。 そしてクラスは狂戦士、強さは申し分ない――バーサーカーに雁夜は縁があるようだ。 バーサーカーも雁夜と同じくイスに腰掛けているが理性や言語能力は存在しない。 狂化の力によって底上げされた能力、魔力の消耗に拍車を掛けるがそれは強さの代償。 端くれだが魔術師、雁夜の魔力でも速攻で消滅、その段階には達していない。 長期的な戦闘はマスターの生命を削る。ランスロットの時のように長生き出来る保証など無い。 「俺は救いたいんだ、そして幸せになりたい――力を貸せバーサーカー」 一度は終わった奇跡への道、それが奇妙な運命で今もう一度開かれようとしている。 バーサーカーは不敵な笑顔、腕を大きく広げ笑いを上げる。 「■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■」 その言葉は不明な単語の羅列にしか聞こえない。単語と明言出来る訳でもない。 狂戦士は理性を失い戦いを貪る危険な人形になる、それが運命。 このサーヴァントも救いたい存在が居る。 どうしようもない屑、だが夢は、平穏を、周囲のために動く心は在る。 理性が失われようと彼はマスターを笑ったりなどしない、本質では力になりたいと思っている。 嗚呼、狂戦士でなければ彼らは共に夢を望む戦士として聖杯戦争を駆けていただろう。 守りたい存在――彼らの原動力は根源的に同じ、方法や出口は違えど似た境遇の持ち主。 雁夜にそれを知る術などない。狂戦士にそれを話す道理もない。 彼らに光の道など似合わない。もう一度光を浴びれると思うな。 何故闇に染まった人間が光を求める、未練が在るなら何故その道を往った。 救い、救済――偽善を成し遂げた段階では光の道を歩む資格にはならない。 何度だって告げてやる、貴様らに光など似合わない。 求める行いを止める事などしない、誰も止めないのだ、他人の破滅に己を犠牲にする必要も無かろう。 その道は一方通行だ。 今更引き返すなど都合が良すぎる。 守りたい存在を利用して己を崇めようなど狡い人間だ。 もしもう一度、光を浴び、平和を求めるならば。 染まった闇を深くして。 聖杯を勝ち取る他に方法など無い。 【マスター】間桐雁夜@Fate/Zero 【参加方法】ムーンセルによる召還(木片は死に際に間桐臓硯から) 【マスターとしての願い】間桐桜を救い出す。 【weapon】蟲を使役する。即席のため本家である魔術師には及ばない。 【能力・技能】 間桐の人間による蟲の使役を用いる。聖杯戦争に間に合うために行った調整では本来の力は出し得ない。 しかし蟲と言う存在は人間に無意識で不快感を与える、そして力が無い訳ではない。 【人物背景】 間桐の家に生まれるが、それを嫌い家を飛び出し一般人として生活を送っていた。 好意を寄せる幼馴染がいたが彼女の幸せを案じ手を出さないでいたがその娘が間桐の家に養子に出されていることを知る。 雁夜はその娘を救うために己の身体を犠牲にしながら魔術師の道をもう一度歩む……即席ではあるが。 寿命を削られた男は少女を救うべく戦う。聞こえはいいが自分のためである。 しかし少女を救う気持ち、これだけは真実だ。 【方針】 自分に残されている時間など無い。バーサーカーの魔力消費を考えると尚更。 聖杯に辿り着くためには構ってなど居られない、全力で勝ちに行く。 【クラス】バーサーカー 【真名】一方通行@とある魔術の禁書目録 【パラメータ】筋力A 耐久A+ 敏捷C 魔力D 幸運E 宝具A 【属性】秩序・狂 【クラス別スキル】 狂化:B 全パラメーターを1ランクアップさせるが、理性の大半を奪われる。 【保有スキル】 絶対能力:A 生前彼は学園都市最強と呼ばれる超能力者の頂点に君臨していた。 狂戦士となり理性を失った今でも高度な計算や演算を可能にさせる能力。 戦闘続行:C 瀕死の傷でも戦闘を可能とし、死の間際まで戦うことを止めない。 歩む道:A 彼の感情は揺れ動く、闇に光が差し込んだから。 だが今更素直にはなれない。彼は苦悩しながらも己の道を進み続ける。 【宝具】 『一方通行』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:―― 最大捕捉:―― 学園都市一位の座に君臨する彼の力は「ベクトル操作」。 触れた全ての事象を反射するその力に単純な物理攻撃は通じなく反射は自動的に行われる。 生前未知なる魔術の前では初見で反射は不可能だったが英霊となった今ではランクD相当の魔術ならば初見で反射可能。 単純な跳ね返しだけではなく、ベクトル操作により飛行性能を得るなど多種多様の戦法を可能にする。 『黒キ翼』 ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:―― 最大捕捉:―― その力は本人にも理解出来ない。圧倒的な黒い翼を生成する能力。 この世に存在する全ての事象にベクトルを与え強制的に配下に置くことが出来る能力。 魔力供給の関係上、連発可能な代物ではない。 【weapon】宝具に依存する。 【人物背景】 学園都市最強の超能力、第一位の一方通行。 一流の悪党と称したその生き様は闇に染まっている、虐殺も行ってきた。 言い訳は行わない、彼は悪党、だった。 【サーヴァントとしての願い】 バーサーカーのため不明、彼にも守りたい存在は居るようだが――。 【基本戦術、方針、運用法】 自身の能力(宝具)により戦闘を行う。狂戦士に計画など無い。
https://w.atwiki.jp/ljksscenario/pages/169.html
何一つ理解することが叶わず、命を摘み取られる。 そういう運命なのだと、この首を締め上げる黒い魔人は言外に訴える。 「運が悪かったと思って、潔く諦めてくれませんかねえ? あなたがその手に令呪を宿さなければ……いいえ、本来の記憶など取り戻さなければ、私達もいちいちあなたなど気に留めなかった」 魔人の後ろでにたにたと下品な笑みを浮かべる、一人の女。 自分が何故この二人に襲われる羽目になったのか、その理由には未だ理解が及んでいない。 しかし、自らの内側で最も強く奮起する感情は混乱でも、恐怖でも、絶望でも無く。 「手を煩わされる羽目になった私達が詫びてほしいくらいですよ。サーヴァントを召喚していない内に聖杯戦争のライバルを蹴落とせるのはこちらとしても幸いですが……甚振りがいもありますし」 怒り。 その感情の矛先を向けるのは自分を殺そうとする魔人であり、その指示を出したあの女であり、自分をこの窮地に立たせた原因だろう聖杯戦争とやらであり。 しかし、何より怒るべき相手は別にいる。 最も唾棄すべきは、他でもない自分自身。 聖杯戦争。サーヴァント。令呪。それらなんかよりも余程大切な事柄を忘却してしまったまま、僅かでも時間を無為に過ごしてしまった自分自身だった。 彼を忘れてしまった自分を、心から悔いた。 唯一、自分だけが彼を覚えていられたのに。皆が彼を忘れ果ててしまった中、彼と皆を繋ぎ止めるための記憶を自分だけは失くさずに済んだのに。 これで自分まで彼の記憶を、彼との思い出を忘れてしまったら、彼はどうなる。誰が彼を救えるのだ。 「…………取り消、せ」 「はー?」 だから、だからこそ。 絶対に否定しなければならない。 「あいつとの記憶を、思い出さなければよかった、などと、言わせない」 記憶を思い出さなければ良かった、その一言だけは認めない。 この記憶が原因で死を迎えるのだとして、それが本望だとは思わない。 それでも、一時の記憶の喪失を永遠にするのが最良の結末などと微塵も思わない。 彼と出会って、彼と戦って、彼と共にいたから見えた景色だけは、何者にも奪わせない。 会いたくないと言って彼方へと消えた彼を連れ戻すまで、彼の真意を理解するまで――交わった道の先で、彼ともう一度戦うまで。 絶対に無くしてたまるものか。 「諦め、る、か」 記憶も、命も守り抜く。 その未来を掴むための切札は、無い。 しかし、それが何だ。 呼吸もままならず、脱力し始める身体を奮い立たせ、右腕に力を込める。首を絞める魔人の右腕を掴むために、僅かでも右手を近づけていく。 ただの意地。それでも、今の自分に残された最後の手札。 何も失わない未来のために、残された力を振り絞って。 「……あ、がっ」 「諦めてくださぁ~いって言ったの聴こえなかったんですかあ? つーか別に自分語りとか興味ねーってーの、きめえよ」 魔人の腕に込める力が増すと共に、なけなしの力も奪われる。 意識が遠のき始めるのが実感出来る。 また、何もわからなくなるのか。 記憶も命も、ここで無くしてしまうのか。 もう、彼との再会は叶わないのか。 「もう飽きまーしたー。アサシン、やっちゃっていいよ」 これが、敗者の結末か。 仲間との絆を掲げられず、無力な人間として消えゆくこの様を晒した挙句の、絶望。 孤独の中に再び堕とされたまま、死ぬのか。 「あっ……ア、イチ……――」 こんな形で、櫂トシキは―― ◇ ◆ ◇ 記憶。 その一言だけで、きっと十分だったのだろう。 ◆ ◇ ◆ ぐしゅ、と音が鳴った。 それと同時に櫂の首を拘束する力が消え、身体が地面の上に落ちる。 咳き込みながら見上げた先で、黒の魔人が苦しげに呻いていた。その胸から突き出すのは、一本の矛先。 誰が、何をしたというのか。そんな疑念に駆られるまま視線を動かした先に立っていたのは、握った白槍で黒の魔人を貫く、もう一人の白の魔人。 いや、違う。その姿は、まさしく騎士。 そして櫂は、無意識の内に、呟いた。 「――――ブラスター・ブレード……?」 全く異なる存在であるのは一目瞭然のはずなのに。 何故か、あの光剣士の姿を櫂は連想していた。 「あっ……アサシン、そのサーヴァントを殺しなさい! 宝具を使ってもいいから!!」 呆然と立ち尽くしていた女が我に返り、震えた声で魔人に命令する。 反応するようにアサシンと呼ばれた魔人は右手を振りかざし、白い騎士に裏拳を叩きこもうとする。 それは、届かない。槍を握らない左手に受け止められ、その拳が万力の如き握力に圧し潰された。 痛みと恐れから逃れるように飛び退いた魔人は、しかし騎士の槍に幾度も斬り付けられ、薙いだ一閃に蹂躙される。 魔人の悲鳴。槍に裂かれる風の音。それらを上回るほどの勢いで響くのは、騎士の雄叫び。 地力が違い過ぎる。 自らの肉体を直接戦わせることを本分とするわけではない櫂にすら理解出来る格差が、そこにはあった。 今、櫂も含めた何者もが白い騎士に恐怖を抱いている。 それでも尚、黒い魔人は屈しない。 全力の後退により五メートルは距離を置いた魔人の右の掌に、淡い光に包まれた短刀が現れる。騎士へと刃先を向けた短刀の纏う光は、妖しく、眩くなっていく。 もしや、あれが宝具とやらか。あの光が弾けた時、果たして何が引き起こされると言うのだろうか。 固唾を呑んだ櫂が恐れる未来。それは、しかし到来することが無い。 「クラッシュ、イントルード」 白い騎士が何事か口にすると共に、その身体が激しい光へと変わる。 光は一直線の奔流となり、魔人との間の距離を一瞬の内にゼロとして、そのまま魔人の身体を呑み込んだ。 がががが、と大地を砕く轟音を響かせ、二者を包む光は遥か向こう側まで突き抜ける。 そして光が消えた時、立っていたのは白い騎士。 黒の魔人の身体は、弱々しい光と共に消えゆく。 紛れもなく、白い騎士の勝利だった。 その余韻に浸ることも無く、魔人の亡骸に目もくれず、騎士は櫂達の下へと歩みを進める。 その双眸が、紅く昏く光る。片手の指先に、血が滴っていた。 「や、いやぁぁっ……!」 威勢も何もない情けない声を上げ、女は脱兎のごとく駆け出した。 もう彼女が刃向かってくることは無いのだろう。顎を恐慌に振るわせた彼女の姿から、櫂はそんな連想をした。 ……尤も、誰に刃向かわれたところで抵抗する体力など無いのだが。 理屈は全く分からないが、あの白い騎士が戦闘行為を行うのと並行するように疲労感が増した実感がする。何であれ、身体は満足に動いてくれそうにない。 あの騎士の次の標的が自分だとしたら、今度こそ終わりだ。 結局、運命は変わらないのだろうか。 騎士が、目の前に立った。 「……?」 そして、騎士の肉体は大気の中に溶けていく。 櫂の身体に何一つの危害を加えることなく、何処へと消えていった。 言葉を何も語らなかった騎士の真意は、櫂には分からない。 ただ、櫂トシキは命拾いをしたという結果だけが残された。 「くそ……」 助かった。 それを理解すると共に、意識が再び遠のいていく。緊張の糸が切れたというやつか。 結局、自分は未だ状況に振り回されてばかりだ。 恐らく今ここで死ぬわけではないだろう。ならば、為すべきことは目覚めた後にすればいい。 今、自分は何に巻き込まれているのか。聖杯戦争とは何なのか。この事態は先導アイチの件と何らかの関係があるのか。 速やかに知らねばならないことが、沢山あるのだ。 それに。 「奴は、一体」 あの白い騎士は何者で、どうして自分を護ってくれたのか。 あらゆる疑問に囚われたまま、櫂トシキは一時の眠りへと堕ちていく。 ◇ ◆ ◇ これ以上失うものなど、もう無い。 ならば為すべきは、彼の思い出を守り抜くこと。 この身の全てを投げ出して、砕け散るまで戦うのみ。 絶対に逃げない。絶望など、もうさせない。 【クラス】 バーサーカー 【真名】 テッカマンブレード@宇宙の騎士テッカマンブレード 【パラメーター】 筋力:B+ 耐久:B+ 敏捷:A++ 魔力:B 幸運:E 宝具:B+ 【属性】 秩序・狂 【クラススキル】 狂化:C 理性と引き換えに驚異的な暴力を所持者に宿すスキル。 バーサーカーの場合、パラメーターの向上は宝具『永遠の孤独』の常時解放という形に昇華されている。 【保有スキル】 自己改造:B 自身の肉体に、まったく別の肉体を付属・融合させる適性。 このランクが上がればあがる程、正純の英雄から遠ざかっていく。 戦闘続行:A 名称通り戦闘を続行する為の能力。 決定的な致命傷を受けない限り生き延び、瀕死の傷を負ってなお戦闘可能。 憤怒:A+ 全ての記憶を失った男を最後まで戦い抜かせた、ラダムへの怒りと憎しみ。 その感情は、狂戦士となったことにより極限の勢いで燃え盛っている。 ラダムを彷彿とさせる「人に仇なす怪物」と対峙した時に限り発動するスキル。 対象へと行う攻撃行動に大きな有利判定を得られる他、他者からの非攻撃的干渉(呪術、能力低下作用など)の一切を無効化する。 それは、自らのマスターからの令呪による制約すら例外ではない。 仮面の下の涙:- バーサーカーは自らのマスターとのまともな意思疎通をしていないにも関わらず、必ずマスターを最優先で守ろうとする。 その真意はマスターを含めた何者にも理解出来ない。当のバーサーカーも、自らの真意を言葉にすることが叶わない。 ただ、このこととは全く別の話を敢えて一つだけしておくならば。 マスターである櫂トシキは、バーサーカーの前で、「大切なメイトとの記憶を失いたくない」と願った。 【宝具】 『永遠の孤独(ブラスター・ブレード)』 ランク:B+ 種別:対人宝具(自身) レンジ:- 最大補足:1人 侵略生物ラダムが人間の肉体の改造によって創り出した生体兵器テッカマンの一人、テッカマンブレード。 予期せぬ状況に適応するため、テッカマンブレードが第二段階の進化――ブラスター化を人為的に成し遂げたブラスターテッカマンとしての姿が宝具である。 第一形態の宝具『罪という名の仮面(テッカマンブレード)』の強化型であり、テッカマンの能力の飛躍的な向上として幸運以外のパラメータが上昇する。 『狂戦士』のクラスで召喚された結果、バーサーカーはこの宝具を常時解放した状態となっている。 主な武装は近接戦用の槍・テックランサーと、テックランサーを回収するための鋼線・テックワイヤー。 その他クリスタルフィールドを纏っての高速突撃・クラッシュイントルード、そして体内のフェルミオンエネルギーを一気に放出する必殺技・ボルテッカを攻撃手段とする。 ブラスター化に伴い、テックランサーは先端から通常のボルテッカに匹敵する反物質砲を放つことが出来るようになる。 そして強化された最終必殺技・ブラスターボルテッカは周囲一帯を焦土に変えてしまうほどの破壊力を誇るが、魔術の素養の無いマスターの下で発射するのは大きな危険を伴う。 なお、当然ながら現時点でバーサーカーの理性はほぼ完全に消し飛んでいる。 【weapon】 上記の武装及び技 【人物背景】 侵略生物ラダムによって肉体をテッカマンへと変えられた青年。 家族と仲間を奪ったラダムへの憎しみに身を焦がしながら、彼は幾度となく戦い、傷付いていく。 かつての大切な人間を自らの手で討つ苦しみ、力の代償として自らの記憶の何もかもを忘却する哀しみ。 「――Dボゥイも相羽タカヤも今ここで死んだ! 俺はテッカマンブレードだ!」 その果てに彼は全てのラダムを討ち滅ぼし、そして彼の自我は完全に壊れた。 全てを終えた後、ようやく得た安らぎの時間の中で彼は失った思い出を少しずつ取り戻す―――――――――こともなく、残された生涯を終えた。 Dボゥイ、相羽タカヤ。その名前に皆が込めた本当の意味を、遂に理解しないまま。 【サーヴァントとしての願い】 ――――。 【マスター】 櫂トシキ@カードファイト!!ヴァンガード 【マスターとしての願い】 先導アイチとの再会。 【weapon】 特に無し。 強いて言うならばヴァンガードファイトのデッキ。 ただし「ブラスター・ブレード」のカードは立凪コーリンに敗北した際に失われている。 【能力・技能】 少なくとも、超能力の類は持っていない。 【人物背景】 「孤高のヴァンガードファイター」と呼ばれていた少年。 先導アイチと出会い、仲間を持つことを強みとする彼に大きな影響を受ける。 そのアイチが人々の前から消えてしまったことで、彼を取り戻すための戦いへと身を投じた。 レギオンメイト編第16話(シリーズ通算では第179話)終了後からの参戦。 先導アイチとリンクジョーカーに関わる真実を、まだ知らない。 【方針】 まず、自分が今どういう状況に置かれているのか理解する。 【備考】 聖杯戦争については現時点でほぼ全く理解していません。 ただし、対峙した敵マスターから「聖杯戦争」「サーヴァント」「令呪」などの単語だけは聞きました。 候補作投下順 Back 虐げられた者たち Next ロイ・マスタング&ランサー